
中国と関わることになったきっかけ
大学卒業後、アメリカに憧れて商社に入社しましたが、アメリカ勤務は叶わず、代わりに中国へ派遣されました。「ニーハオ」しか知らない状態での留学生活でしたが、中国各地を巡るうちに「面白い国だ」と強く感じ、中国への興味が深まりました。これが中国との関わりの始まりです。
アポロトレイディング株式会社設立と中国との関係
商社マンとして10年を過ごした後、金融会社に転職、社内起業で1995年に「アポロトレイディング」を立ち上げました。その後独立し、現在は日中貿易商社として、中国内に複数の製造拠点を構え、貿易業と製造業を展開しています。高機能材料、フィルター事業、ビューティー&ヘルス事業など、多岐にわたる分野でビジネスを展開し、国際的な事業拠点を持つグループ企業へ成長しました。
友好交流と現在の日中関係
日中間の友好は、小さな交流の積み重ねが信頼関係の礎となります。メディアでは互いに良くない感情が取り上げられることもありますが、実際に訪日した中国人は「日本人は素晴らしい」と感じています。逆も然りです。互いの文化を理解し、民間交流を進めることが重要です。
未来の日中関係については、過去の成功にとらわれず、若い世代が新たな視点を持ち、未来を切り開くことが肝要です。友好の根底には相互理解が不可欠です。
日中友好協会アポロトレイディング奨学金の設立
アポロトレイディングは今年創業30周年を迎え、社会還元の一環として中国で学ぶ日本人学生への奨学金を設立しました。私自身も留学制度で成長の機会を得た経験から、(公社)日中友好協会と協力して中国で学ぶ若者を支援したいと考えています。
これから社会に出る若い方には、信頼こそが最も重要な資産であると伝えたいです。礼儀を重んじ、誠実であり、約束を守ることを大切にしてほしいです。
未来へのビジョン
2030年までの5年間でグループ全体の売上を3倍にする目標を掲げています。この目標を通じて、会社と個人の成長を重ね、時代の変化に対応していきます。
私自身、好奇心が旺盛でチャレンジ精神が強く、挑戦し続けることが生きる証明だと考えています。失敗はつきものですが、諦めなければ新たな景色が見えてきます。
日中の未来は、人と人との小さな交流の中にあります。今後もその関わりを続けていけるような活動を築いていきます。
1958年、山梨県生まれ。アポロトレイディング株式会社社長、アポロトレイディンググループ代表。大学卒業後、商社勤務を経て、1995年、アポロトレイディング設立。多岐にわたる分野でBtoB及びBtoCビジネスを展開し、国際的な事業拠点を有するグループ企業へと発展を導く。また、日中友好関係発展のための活動を積極的に支援している。