第7回 西日本地区交流大会開催

2024年10月1日号 /

中国駐大阪総領事館と西日本地区日中友好協会が主催する「第7回西日本地区日中友好交流大会」が8月30日、岡山県岡山市で開催された。西日本各界や中国の地方都市から約500名の代表者が集まり、友好の絆を深めた。


本大会は2017年に第1回大会が大阪で開催されたのを皮切りに、ほぼ毎年開催されてきた。新型コロナウイルスの影響により一時的にリモート開催もあったが、昨年2023年の第6回大会は初めて大阪の地を離れ香川県高松市で開催され、今年2024年の第7回大会は岡山市へと開催地を移し、その輪を広げている。

今回の大会テーマは「友好の伝統を受け継ぎ、美しい未来を創る」であった。岡山県は吉備真備に始まり、岡崎嘉平太、内山完造(当協会初代理事長)、黒田寿男(第二代会長)など、両国の友好に尽力した人物を輩出している。大阪府日中友好協会の梶本徳彦会長はあいさつの中で、岡山県で開催する意義を強調し、両国国民が往来し、互いを直接理解し合うことが平和の礎となると訴えた。

薛剣駐大阪総領事による講演会での基調報告

薛剣駐大阪総領事は基調講演で、大阪総領事館が今年新たに打ち出した「Look at China, Go to China」を紹介。「協力すれば互いに利益をもたらし、争えば互いに傷つく」という歴史から学んだ教訓を踏まえ、両国間の相互理解の促進の重要性を強調し、「Look at China, Go to China」を実践し、両国関係の発展に必要な環境を整えるために手を取り合うことを呼びかけた。また、呉江浩駐日中国大使が書面で、当協会の宇都宮徳一郎会長と中日友好協会の程永華常務副会長がビデオメッセージで祝辞を送った。

最後に、両国の学生代表が「第7回西日本地区日中友好交流大会宣言」を読み上げた。アフターコロナにおいてよりよい両国の未来を築くため「今こそ若者が中心となり、実際の触れ合いを通して相互理解を深めていきたい」という力強い宣言は、参加者全員の拍手によって採択された。

レセプションのエンディング
ステージ上で盛会を讃えた

友好交流がさらに深まる「岡山モデル」に注目

当日は台風10号による交通機関の乱れで一部の協会の参加が叶わなかったほか、岡山県の伊原木隆太知事を始めとする地元の関係者も台風対応でやむを得ず欠席となった。岡山県日中友好協会は岡山市日中友好協会と緊密に連携し、参加者の安全確保に努めた。今大会を通じて、地域レベルでの相互理解と協力が、日中両国のみならず、アジア、ひいては世界の平和への確かな道筋となることを再認識できた。

現在、岡山県内には岡山県と江西省の友好県省をはじめ、7つの友好都市と1つの交流都市、計9つの友好関係がある。今大会で特筆すべきは、このうち5つの中国側の都市が大会に参加し、県内の友好自治体を訪問して友好と交流を推し進めたことである。今後はこれが「岡山モデル」として定着し、西日本各地で友好都市間交流がますます発展することが期待される。

(常務理事・大阪府日中友好協会副会長 大薮二朗)