第46回相模湖・ダム建設殉職者合同追悼会が、7月28日神奈川県立相模湖交流センターにおいて開催され、猛暑の中約300人の関係者が参加した。
現在、県民の水瓶として大きな役割を果たしている相模ダムは1940年に起工し、1947年に完成。建設にあたっては、日本人だけでなく中国、韓国・朝鮮の労働者が従事したが、過酷な労働条件の下で中国人28人を含む83人の尊い命が失われた。
過去の過ちを繰り返さないと誓い合い、献花
追悼会は、殉職された方々の慰霊と三民族の平和・友好を願い、地元中学生がキャンドルに点火し厳かに開始された。殉職者への黙祷の後、実行委員長があいさつ。本村賢太郎相模原市長に続き、神奈川県、中国大使館、横浜韓国総領事館、横浜華僑総会、民団神奈川、総聯神奈川の各代表が追悼の辞を述べた。
中国大使館の王琳公使参事官は、「この追悼会は1979年から開催されており、長きにわたり活動を続けてこられた神奈川県の友人や各界の有識者の皆様に深く敬意を表します」「歴史を鑑として過去の過ちを繰り返さないよう警鐘を鳴らし続けなければなりません」と述べた。
追悼の辞に続き、参加者全員による献花とバイオリン演奏があり、その後地元中学生が演奏と平和を願う「相模湖讃歌」の朗読を行った。また、神奈川朝鮮中高級学校の生徒が伝統舞踊の「チェンガンの舞」を披露。フィナーレでは参加者全員が手話を交えて「折り鶴」を合唱し、平和を誓い合った。
(神奈川県日中友好協会 二川幸夫)