ロンドンも花嫁も、最も美しく照り輝く季節と言われるジューン(六月)。折しも史上最強の円安暴風が吹き荒れる中、果敢に(無謀に)大都市ロンドンの中華街を食べ歩きしてまいりました。
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欧州で一番の規模を誇る当地チャイナタウンは、街のほぼ中心部を走る地下鉄ピカデリー線のレスター駅に隣接。横浜や神戸でもお馴染みの赤いランタンの雲が覆い尽くす空間を、大勢の老若男女が行き交う熱気溢れるエリアなのでした。
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私は京都市の友好都市である西安料理のお店を選び、名物のびゃんびゃん麺をいただきました。皆さまご存じの通りこの「びゃん」の文字は画数五十七から成る世界一難しい漢字として有名です。書き方を必死に覚えて店員さんに示したら「私は書けない」と尊敬の眼差しを向けられました。
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麺は質量共に十分満足出来るもので、ニコニコと勘定書を受け取ると、そこには「£20」と記されていました。思わず「£」は「圓」の間違いではないのか?と先程の店員に尋ねようとしましたら、まだ尊敬の残ったニコニコ顔がそこにありましたので、何も言わずにお店を出ました。暴風が早く収まって欲しいものです。
※6月末の英ポンド・円相場は1ポンド=203円32銭
(京都府日中友好協会前副理事長 四宮 陽一)