当協会は５月19日、学士会館（東京・千代田区）にて「２０２４年度日中友好協会アリアケジャパン奨学金」授与式を実施した。今年度の応募者数は１５３名。最終選考を通過した、日本の大学院で学ぶ中国人私費留学生３名に、認定証と奨学金が授与された。協会からは橋本逸男副会長、伊藤洋平理事兼事務局長が出席した。
参加者による記念写真
冒頭、橋本副会長は主催者を代表し、本奨学金が丹羽宇一郎当協会名誉会長の「日中友好の架け橋となる人材を育てたい」という思いから始まったこと、２０２０年からはアリアケジャパン株式会社の支援を得て継続してきたことを紹介。続いて「この奨学金の応募者は毎年１００人を超え、今年度は１５０人を超えた。厳しい書類審査、面接を経て選ばれたことを誇りとしてほしい。学問とは真実を追求するもの。深くわかろうとすることが大切。それは日本を、日本人を理解する上でも同じ。何ごとも深層を追求する姿勢で頑張っていただきたい」と挨拶した。
アリアケジャパン株式会社の白川直樹代表取締役社長からは「次世代のリーダーとして社会に貢献できる人財になれるよう、また新たなイノベーションを生み出せる人財になれるよう願っている」との祝辞を賜り、司会者が代読した。
審査員を務めた牧原出・東京大学教授は「今回は特にレベルが高かった。日本と中国は長いスパンで考えないと関係は深まらない。皆さんには、長い目で日本と中国の関係、そして世界を見据えて研究を続けていただきたい」と激励した。続いて一人一人の研究についても講評し、今後の指針を与えた。
同じく審査員を務めた山野幸子・（一財）日本国際協力センター前理事長は「日本での知見、経験を活かし、国際社会で活躍されることを強く願っている」とエールを送った。
授与式後の懇親会では伊藤事務局長が「自分は中国政府奨学金で中国へ留学した。その縁で日中関係に貢献したいと日々活動している。皆さんも協会の活動、日本と中国の交流に関わってほしい」と挨拶。杯をあげて３名の前途を祝福した。
（事業部 山岸清子）
２０２４年度奨学生【答辞】
| 陳歓さん | 劉亜銘さん | 許楽さん |
| お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科博士前期課程２年、広東省出身 | 名古屋大学人文学研究科博士後期課程３年、河北省出身 | 慶応義塾大学法学研究科後期博士課程３年、福建省出身 |
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| 「奨学生に選ばれたことは今までの取り組みが認められたことであり、大きな励み。これからも、日本と中国の学術交流に全力で貢献できるよう頑張りたい」 | 「自分の研究にはフィールドワークが欠かせず、この奨学金は大きな助けになる。日中友好だけでなく、日中の真の理解のためにも研究に励みたい」 | 「自分は高校生の時に参加した訪日団がきっかけで日本に留学し、日中の交流活動に貢献できる研究者を志した。奨学生になったことを大きな励みとし、日中の相互理解に還元できるように精進したい」 |