中国のオーディション番組「創造営2021」で人気爆発
リルーシュさん、羽生田挙武さん、喜内優心さんに聞く
中国の大手動画配信サービス「テンセントビデオ(海外版:WeTV)」の人気オーディション番組「創造営2021」への出演をきっかけに、中国を中心に人気を博すタレントのリルーシュさん(ロシア出身)、羽生田挙武さん(はにゅうだ あむ、東京都出身)、喜内優心さん(きうち ゆうじん、千葉県出身)の3人による公式ポップアップイベント『元気無聊学院(げんきぶりょうがくいん)』が3月上旬から中旬にかけて、東京都と神奈川県横浜市の商業施設で開催された。
3月5日、横浜市内のイベント会場を訪れ、念願の日本のファンとの対面交流を果たしたばかりの3人に、中国での活動や今後の夢などについて話を聞かせていただいた。
リルーシュさんは当初、「創造営2021」日本人参加者(練習生)であった羽生田挙武さんと喜内優心さんの“中国語の教師”として番組に参加した。ところが、容姿端麗な顔立ちにディレクターから促され、“練習生”として参加することに。「はやく落選して家に帰りたい」と発言するほどタレント活動に関心がなかったが、人気が高く、ファイナリストに残った。
「故郷が中国に近く、子供の頃から何度も中国に遊びに行くうちに中国が大好きになり、大学卒業後、中国に住むようになりました。中国の文化、優しい人々、食べ物、自然、どれも好きです。北京ダック、小籠包、上海の外灘(バンド)はおすすめです」
洋服のデザインをしたいという本来の夢を、日本と中国で叶えつつある。
同じく「創造営2021」ファイナリストの羽生田さんは、「(東京の)新橋を歩いていたら、“中国に行け”という声が天から聞こえた」と、中国へ行った理由をおどけて説明した。
「もともと海外で活動したいと思っていました。世界中の人をパフォーマンスだけで熱狂させられる、万国共通の“普遍性”を、エンターテインメントを届ける上で大事にしています。一方、今後は“国際力”も大事になると思っています。マーケットのグローバル化に伴い、自分の祖父たちが若かった頃に比べて、世界は近くなっていますから」
英語と中国語を習得し、日本や中国だけでなく、アジア、そして世界も見据えて活動している。
喜内さんは日本語しか話せない状態で「創造営2021」参加のため訪中した。米中合作映画『ベスト・キッド』(10年)が好きで期待しかなかったが、入国手続も羽生田さんに助けられ、「自分一人だったら今でも空港にいる」と笑わせた。
「中国で出会った友達は、人生の宝物です。たとえば、日本のアニメに登場する技を披露すると、すぐに伝わって、その単語を教えてくれます。言葉が通じなくても、友達になれるのだとわかりました。中国のいいところをたくさん見てきたので、日本と中国をつなぐ架け橋のような俳優になりたいです」
いつか、中国語も話せる日本人として、中国でも人気のある“特撮”ものに参加するという夢もできた。
イベント会場には中国国内で展開されているプロモーション動画が流れ、中国のファンから届いたフラワースタンドも飾られていた。