2020年度奨学生の紹介

2020年度日中友好協会アリアケジャパン奨学金は、133名の応募者の中から厳正なる審査を行い3名の採用者を決定しました。 今年度はコロナウイルス感染症が拡大している状況を鑑み、例年開催している授与式を延期(詳細は未定)としました。

レポート(3ヶ月に1回、計3回提出)

申晋倹   
王靓    
郭一欣    

九州大学大学院経済学府経済工学専攻修士課程2年 申晋倹さん 山西省出身

この度は、日中友好協会アリアケジャパン奨学金奨学生に採用していただき、誠にありがとうございます。私は中国の山西大学経済学部を卒業し、学部生から続いている研究をさらに深いところまで掘り下げたいと考えたため、九州大学経済学府経済工学に入学しました。大学院の研究は高齢者の就職意欲に与える要因分析を行っています。奨学生に採用されたことで、学習に対する意識も高まり、何事にも前向きな気持ちで取り組んでいます。今の段階では、総合商社や金融企業をメインとして就職活動を進めています。私は将来日中両国の舞台で活躍する「架け橋」になりたいと思っています。今後につきましても、ご支援いただいた皆様への感謝を忘れず、より一層勉強に励み、社会に貢献できる人間を目指していきたいと考えています。最後になりますが、日中友好協会アリアケジャパン奨学金に携わる皆様に重ねて御礼申し上げます。感謝の気持ちを胸に、これからも努力を積み重ねていきます。

同志社大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程2年 王靓さん 山東省出身

この度は日中友好協会アリアケジャパン奨学生の一員になることができて、大変光栄に思うのと同時に、身の引き締まる思いがしました。私の研究テーマは中国の市民社会が政策形成に与える影響についてであり、中国の国内アクターをメインに扱います。それにも関わらず、日本で研究する意味は、市民社会のノウハウを参考にするのはもちろん、グローバル化が進んでいる環境は今後途上国におけるガバナンスのあり方を考えるのに最適であると考えています。感染症の広まりで世界経済が低迷し、感染症対策関連でガバナンスのあり方がしばしば疑問視させるようになるなど、「不安」や「恐怖」が蔓延しているように感じます。さらに、自由と民主の概念に懐疑的な視線が向けられているようにも思えます。私は今後の研究で「正解」を探し求めるよりも、市民が心から期待できるガバナンスのあり方を探ることこそが大切だと思いました。みなさんにお会いできる日を心待ちにしております。

京都大学大学院法学研究科法政理論専攻修士課程2年 郭一欣さん 黒龍江省出身

この度は、日中友好協会アリアケジャパン奨学金の奨学生に採用していただき、誠にありがとうございます。奨学金のおかげで、過去1年間やり続けていたアルバイトを辞めて、日々の勉学と研究に専念することができました。私は中国の大学の法学部出身で、日本で交換留学した際、法学学説・判例の豊かさに感心し、日本の大学院への進学を決めました。それに、学部から関心を持っていた国際私法を専攻とし、日中間の養子縁組事件に関する法的問題を中心に、現在研究しています。実は協会の皆様に出会うまで、自分の研究に関して不安があったのですが、面接中に、面接官の方々に私の研究の意義について肯定な反応をいただき、さらに、研究内容に関しても多くの貴重な意見と指導を頂戴しました。先生方の丁寧な励ましのおかげで、改めて自信を取り戻すことができたので、心より感謝したいと思います。したがって、今後ともより一層この研究に励み、日中の架け橋となるような研究を目指していきたいと思います。