平素より大変お世話になっております。冬の寒さが厳しくなる中、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。この三か月間の勉学と生活について、以下にご報告申し上げます。
学習面
まず、博論で扱う原爆の記憶研究に関しては、資料分析と理論枠組みの組み合わせを引き続き調整しつつ、文章化しております。それから、ここ2、3カ月では、同時に進めてきた20代から30代の在日中国人の日常経験に関する研究のまとめ作業もしております。前回は前者の説明をしていたため、今回のご報告では後者のほうについてご報告させていただきたいと存じます。
私が行っている在日中国人研究は、主に2010年以降来日した、20代から30代の若年層を対象にしております。かれらには一つの特徴がみられます。それは、来日前にすでにインターネットを介して日本社会や日本生活に関するたくさんの情報を得て、ある程度の「日本像」を形成していたところです。そのようなニューカマー中国人が日本社会でどのような日常を送り、どのように自らのアイデンティティを形成しているかを解明することを目指しています。具体的には、彼らの日常生活、職場環境での経験、友人や家族との関係を通じて、移民としての生活の実態や課題に迫ることを目的としています。
ここ何カ月はこれまでに収集したインタビューデータやフィールドワーク資料の整理と分析に注力してまいりました。主に、データを体系的に分類し、関連性を見出す作業を進めています。また、整理した資料を基に、移民としての生活における特徴や課題を浮き彫りにするための分析を行っています。この過程で、彼らが日常生活の中で直面する文化的葛藤や社会的適応のプロセスをより深く理解することができると考えております。
それから、もう一つ新しい展開として、アルバイトを通じてこれまで対象としていなかった30代から40代で家庭を持つ在日中国人の方々と出会う機会がありました。彼らとの交流を通じて、日本で育つ彼らの子供たちと接する機会も得られました。これにより、彼らの子供たちが日本の教育を受け、どのように成長し、価値観を形成しているのかを目の当たりにする貴重な経験を得ることができました。これまでの研究対象である若年層とは異なり、家庭を持つ世代の生活は、安定性や家族間の文化的影響が顕著であり、またその子供たちがどのように両親の文化的背景と日本の社会環境の間で成長しているのかという点も興味深い発見でした。このような交流は、私自身にとって新たな視点を提供するとともに、現在進めている研究と深く関連する部分が多いことにも気づきました。
これらの作業を通じて、移民研究における重要な視点を論文の中でどのように展開するかを明確にすることができ、研究の完成に向けて大きく前進することができたと考えます。
生活面
長時間座る生活が続いた結果、腰に不調を感じるようになりました。そのため、最近HIP-HOPを学べる教室に通い始めました。週三回のダンスレッスンに参加し、体を動かすことで腰のケアをするとともに、精神的なリフレッシュにもつながっています。
ダンスを通じて新しい趣味を見つけることができ、日常生活のバランスを見直す良い機会ともなりました。研究と生活の両面で健康的なリズムを保ちながら、より充実した日々を過ごせるよう頑張りたいと思っております。
最後のご報告となりましたが、ここ1年間日中友好協会様のご支援のおかげで、勉学と生活の両面で多くの成長を実感しております。心より感謝申し上げます。
引き続きご期待に沿えるよう、全力で取り組んでまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。