劉亜銘②

秋も深まり、博士課程の研究はますます充実しています。この数か月は、新たなテーマへの挑戦や生活のリズム調整など、忙しい日々を過ごしてきました。

 

学習面

ここ3ヶ月は中国における戦争記憶の研究に一層注力しています。特に、戦争記憶がどのように歴史博物館や展示館を通じて形作られ、保存されているかに焦点を当てて調査を進めています。まず、①中国各地の主要な戦争記念施設を訪れる計画を立てました。北京の中国人民革命軍事博物館、南京の南京大虐殺記念館、そして河北省の平山革命歴史記念館を中心に、これらの施設がどのように戦争記憶を構築しているかを詳しく調べる予定です。施設ごとの展示内容、歴史的背景、そしてその運営方針の違いを比較し、戦争記憶がどのように地域ごとに異なるかを探ることがこの調査の目的です。

南京市にある「雨花台」。広い緑地の奥に革命記念館が建てられている。

実際に、②これらの施設を訪問し、展示物や資料を確認しました。例えば、南京大虐殺記念館では、多くの遺物や写真、証言が展示されており、戦争の悲惨さを直視させられました。また、訪問した各施設の図書館で資料を収集し、現地の研究者とも情報交換を行いました。特に興味深かったのは、戦争記憶が国家のアイデンティティ形成にどのように利用されているかという点です。政治的、社会的な背景が反映された展示や記念式典の記録は、戦争記憶が単なる過去の記録ではなく、現代の社会や政治に対して大きな影響を与えていることを示唆しています。

今後は、これまでに収集した資料をさらに整理し、戦争記憶と現代中国の政治的・社会的影響を明確にするための分析を進める予定です。これらの調査は、私の博士論文においても中心的な位置を占めることになると考えています。

 

 

 

 

生活面

 

学業の合間に帰省して久しぶりに地元の友人たちと再会し、学生時代の思い出やそれぞれの近況について語り合いました。また、帰省中には、以前から気にかけていた家の近くにいる野良猫たちの状況も確認しました。地元ではボランティア活動が進んでおり、猫たちの健康管理や避妊・去勢手術が積極的に行われていることを知り、地域住民と協力して猫たちの生活環境を改善している様子に安心しました。私自身も、帰省中に猫たちのために餌を用意したり、健康状態を観察したりしました。これらの猫たちは、私にとって幼い頃からの思い出の一部であり、彼らの元気な姿を見ることで心が癒されました。