学業について
あっという間に2022年が終わりました。この間にもっとも重要なのはやはり自分の卒業論文です。卒業論文というのは、卒業するために作成するものではなく、現実的に問題点を解決することを目指して、自分の強みと知識をいかすものだと思います。また、将来の進学や就職などにも関わっているとも考えられます。だからこそ、価値のある研究を生み出すために力を尽くしています。
周知のように、日本民法の変遷からみると、フランス法という母法から承継されたことが多いですが、ドイツ法の概念もたくさん吸収されていると考えられます。したがって、特徴的な法として、魅力的なものだと思いますが、研究を進捗すればするほどその難しさを感じます。例えば、自分の研究テーマについて、もともと日本民法における「詐害行為」という概念は、フランス法のフロ―ド(fraude)に淵源を有するものですが、現在は、ドイツ法のように、詐害行為取消権制度が債務者に対する強制執行の準備段階として理解されていると思われます。
改正前民法は、「すべての債権者の利益のため」いわゆる「債権者平等主義」を重視して当該制度を解釈していましたが、判例法理はむしろ「取消債権者の個人的な利益のため」いわゆる「優先主義」に傾けているのです。今回の改正民法は、言わば判例法理を明文化するものだとも言えるのではないでしょうか。法制審議会の際に、確かに「すべての債権者の利益のため」という制度の本来の趣旨から離脱してしまうという批判を受けましたが、最終的には、判例法理および実務を重視して、いわゆる「取消債権者による事実上の優先弁済」を認めました。
今まで、制度の本来の趣旨や法制審議会における議論および各学説の論点を整理してきました。日本法の当該制度に対する捉え方がどこか違うのか、詐害行為取消権自体がどういう位置付けなのか、改正後には425条の「すべての債権者の利益のため」をどういうふうに解釈すればいいのか、これらの疑問点を答えるように頑張りました。
先行研究をするときに、改正民法に対して、学者の観点だけではなく、法曹界の実務家の視点からの解説および立法者側からの解説も読まないといけないと思いますので、最新版の書籍を全部購入しました。
必要な授業単位はすべて無事に取得でき、現在は論文の作成中です。そして、期限内に完成させられるように勤しんでおります。
生活について
アルバイトをせずに、自由な時間を満喫して研究に集中する時代はそろそろ終わります。コロナやインフルエンザがはやっている時期ですが、毎日体調管理を徹底し勉学に励んで、自分の残りの学生時代を充実させたいと思います。
最初、資料を集めるときに、最新版の本は入っていないので、本当に困っていましたが、日中友好協会のおかげで、それを全部購入して、すごく便利でした。また、「買ったら応援」という気持ちで、気に入る本を書いてくれた著者たちにスタイペンドとして書籍を購入するというふうに思っており、図書館から借りるより買った方がいいと自分も思います。
先日、友人と一緒にW杯を見て、楽しい日々を過ごしました。日本ドイツ戦の試合は、歴史的な逆転勝ちに対して、みんなびっくりして興奮していました。最後までは行けなかったけれども、一生忘れられない衝撃的な話しでした。これからは、国家資格の取得に向けて勉強も始めたいと思います。