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友好訪問詳細

友好訪問「中国の観光資源は“カラフル”正確な情報を伝えたい」

2016年6月1日号
羅 玉泉(ら ぎょくせん)さん
中国国家観光局駐日本代表処首席代表
羅 玉泉(ら ぎょくせん)さん

1966年、北京生まれ。北京外国語大学日本語学部、中国人民大学金融学部修士を卒業。90年中国国家観光局入局、国際市場開発部などに勤務。2001年同局駐東京代表処赴任。06年に帰国後、新疆生産建設兵団外事観光局企画処処長、国家観光局国際合作局マーケティング調査処処長などを歴任。15年同局大阪駐在事務所首席代表、16年2月から現職

2月から中国国家観光局の日本駐在トップを務める

 2月に中国国家観光局の日本駐在のトップに就任、大阪事務所代表から転任した。

 中国の国内旅行者数は今や年間約36億万人、海外からの訪中旅行者は年間1億3千万人に上る。「巨大なマーケットに成長した中国の観光産業は世界で最も華やかだと感じる」

 政府が観光産業に力を入れる理由は中国の経済構造転換にある。観光産業は第1次産業から第2・第3次産業への移行を導く大きな役割を担い、GDP(国内総生産)に占める割合も高まっているからだ。そして、もう一つの理由は国際交流。「観光交流は“友好”を育む重要な手段になる」

90年国家観光局に入局 日中事業に多く関わった

 北京で生まれ、吉林省で育った。中学入学と同時に日本語を学び始め、高校卒業時には「日本をもっと知りたい」と思った。1990年に国家観光局に就職。マーケティング業務に長く従事してきた。「入局当時、中国の観光産業は歩みだしたばかり。中日国交正常化20周年の92年に政府として初めて『中国友好観光年』を主催し、この年は日本の天皇陛下も訪中された。中国はこれを機に観光PRを世界に向けて積極的に発信していった」

 以来、中日間の節目の観光記念事業に関わり続けた。この間、94年から1年間京都産業大学で経営学を学び、内陸部の観光産業振興策の一環で新疆ウイグル自治区に駐在したこともある。「インフラ整備や観光ガイドを育成し、観光客の誘致を行った。いろいろな経験を積めたことが、国にとっても、自分にとってもよかった」

若い世代も意識しネット活かし情報発信

 15年前に一度東京に駐在している。「東京はビルが増え、時代はネット社会に。あの頃とは変わった」

 時代の流れを受け、2度目の日本駐在となった大阪ではホームページの拡充に力を注いだ。若い世代への情報発信を意識しており、今後はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の活用も視野に入れている。「現代の若者にはネットを使ったPRが有効」

 3月、旅行各社が集まり東京で開催した「中国旅行復活緊急フォーラム」にパネリストとして参加。中国観光を取り巻く環境がここ数年で一変したことを伝え、日本人に現状を知ってもらう必要性を説いた。

 「中国の観光資源は“カラフル”。地域によって風景、民族、文化などが違い、世界でもめずらしい。特色あるこれらの観光資源を正確に日本の方に伝えたい。重責だが、観光交流は中国と日本の相互理解、友好にもつながる」

 東京赴任後は、趣味のジョギングもままならないほど忙しい。「大阪では大阪城の周りをよく走った。時間があれば皇居周辺でも走ってみたい」
(北澤竜英)