会報『日本と中国』

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友好訪問詳細

友好訪問「中国に対し、日本に対し、友好的な気持ちの持てる学生を育てたい」

2015年6月1日号
治水神・禹王研究会会長 足柄の歴史再発見クラブ 大脇 良夫(おおわき よしお)さん
北京語言大学副教授・東京校校長
趙 菁(ちょう せい)さん

北京生まれ。1985年、北京大学中国語文学学部中国語学科卒業。2005年、北京語言大学言語文字学修士。日米韓3カ国での勤務など長く中国語教育に従事し、これまで20におよぶ中国語教育関連科目を担当した。また、多数の教材編集で主幹を務め、中国の省級表彰を授賞。『中国語を聞くと話す教程』(上、下冊)など計14冊の著作がある。米サウスカロライナ大学孔子学院長や北京語言大学漢語学院教務担当副院長を歴任

北京語言大学東京校の初代校長に就任

 今年4月、東京・池袋に開校した北京語言大学東京校の初代校長に就任した。中国教育省直属の重点大学である同大学で長く外国人留学生に中国語を教えてきた。日米韓3カ国で勤務した経験もある。その手腕を買われての抜擢のようだ。

 今、秋入学に向けたプロモーション活動に忙しい。開校前の準備で日中両政府の認可に時間がかかり、春入学の学生数が少しおよばなかったためだ。随時実施する説明会では自ら模擬授業も行う。夏には高校生向けのサマーキャンプや中国語教師のための技術指導講座も予定する。「もともと得意なのは授業です。校長ですが、私も教えます」

大阪で2年半、中国語を教えた

 北京で生まれ、北京で育ち、北京大学を卒業。その後1993年から2年半、中国教育省から派遣され、大阪の専門学校で中国語を教えたことがある。今回は大学の派遣で2度目の日本勤務。以前と違うのは授業以外に「学校全体を管理しなければならない」ことだ。

 それでも、豊富な経験が支えになっている。「米国の学生はおしゃべりだけど、日本の学生はあまり話さない。だから、特に発音に注意し、授業でなるべく多く話せるよう工夫しています」。海外勤務で培ったノウハウを生かし、授業計画を練る。「日本人に合った専用の教材作りにも取り組みたい」と意気込んでいる。

 北京語言大学東京校の強みは、北京の本校と同じ、質の高い授業を受けられる点にある。両者は常に連携しており、例えば4年生コースの学生は途中から北京に留学することも可能だ。

 とはいえ、最大の魅力は「東京で中国留学ができる」こと。そのため、「中国語だけを教えるのではなく、文化や歴史なども含めて総合的に中国理解を深められる学校にしたい」という。中国の文化を学ぶシリーズ講座などの開設も視野に入れ、秋に向け準備を進めている。

日中の懸け橋となる学校目指す

 「”中日友好”を常に意識して仕事をしています」

 近頃は「国民同士の相互理解が不足している」と感じているからだ。身近な中国の知人の中でも、日本人の印象に偏りがみられるという。「日本人に対する印象が昔の歴史教育を受けたままの人もいる。そういう人ほど、実際に日本人と接したことがありません。大阪で働いていた頃はたくさんの日本の方に助けてもらった。日本人はとても優しい、そう感じています」

 そう思って、日中の懸け橋となれる学校を目指す。

「中国に対し、日本に対し、相手の国に対して友好的な気持ちの持てる学生を育てたい。それが一番の目標です」
(北澤竜英、通訳協力:三好隆盛)