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友好訪問詳細

友好訪問「古き良き北京の面影を残す胡同の姿を写しとめ次代に伝えたい」

2012年 12月5日号
写真家 NPO日中写真家交流協会副理事長 井岡今日子(いおか きょうこ)さん
写真家 NPO日中写真家交流協会副理事長
井岡今日子(いおか きょうこ)さん

中国・北京生まれ。1987年北京師範学院卒業、中国撮影家協会勤務。90年来日、95年横浜ファッションデザイン専門学校卒業。98年NPO宋慶齢基金会日中協同プロジェクト委員会理事。2003年東京で「北京胡同」展、05年東京と大阪で「胡同リビング・スペース」展開催。11年からNPO日中写真家交流協会副理事長。日本国籍を持つ。会社員の夫と2人暮らし

北京の胡同と四合院をカメラで記録。時代の変遷を伝える

 胡同(フートン)は北京特有の細い路地や横丁のようなもので元の時代に形成され、明清にかけて発展し、1990年代初期には6000以上あったという。

 北海近くの西四胡同の四合院に生まれ、7歳まで家族4人で暮らした。「日本で生活するようになって22年。いまでも、細く曲がりくねった路地、子どもの遊び場など幼い頃の懐かしい光景が目に焼きついています」

 胡同を撮り始めたのは12年前。北京五輪開催が決まった頃から、北京に行くたびに驚くほど風景が変わり、多くの胡同が消えていくのを目の当たりにしたからだ。

 「胡同はワインのように古ければ古いほど味がある。北京の胡同には多彩な人間関係、素朴な庶民の生活の場が息づいている。古き良き北京の面影を何とかして記録して後世に残したい」

 今年は7年ぶりに写真集『北京・胡同—百年の印象』を出版。個展『安居楽業—北京胡同の生活』を9月に東京・新宿で開催、12月には大阪で開く(耳より情報)。大型カメラで撮った粒子のきれいな20点の写真群はまさにライフワーク。幅2メートルの横長の大作が北京胡同の風景と暮らしをリアルに再現する。

「懸け橋」と自身の中国名の周橋から「フォトブリッジ」と呼ぶアトリエで日中文化交流やボランティアを活発に行う行動家でもある。(石原 尚)