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プラットフォーム 酒井 哲夫 ― (公社)日中友好協会副会長 NPO法人福井県日中友好協会会長 『国交45周年に思う、21世紀の日本の行方』

2017年3月1日号

年は日中国交正常化45周年で、記念すべき年を迎えたが、この1、2年前から当時のきびしい日中関係のなか、中国との国交正常化の偉業を成し遂げた田中角栄元首相を称える本が多く出版されている。田中元首相に対し意見を異にしていた?石原慎太郎氏までが、角栄氏を称える本を出している。「ときの政治家がどうだったかは、後の時代に評価される」と言われるが、日中関係に困難さが残るいまだからこそ、田中角栄元首相を称えるムードが起きているのである。
 日中関係は島問題が発生して以来、政治面でいまいちスッキリしないが、この45年を振り返ってみれば、日中間はどの国より交流が大である。
 ちなみに人的交流をみれば、45年前は1万人だったのが、昨年(2016年)は、中国から日本へが637万人、日本から中国へが258万7000人と、なんと900万人近い人が往来した。そして、当時10億ドルだった日中間の貿易額は、2011年は3429億ドルで日米貿易額の2倍、その後15年は島問題で落ち込んだとはいえ3000億ドルで、日本にとって中国は世界最大の貿易相手国だ。また昨年の数値では、現在中国には拠点を含む3万3390社の日本企業があり、都市間の友好提携はが360以上、いまや切っても切れない関係に発展してきている。
 民間交流は、政治問題を乗り越え拡大が続き、共存共栄が図られている。一方、政治面でもこのところ首脳会談が重ねられ、その都度関係改善の兆しが見えるが、この動きが停滞すれば、逆戻りしてしまうと心配もされている。
 今年が国交正常化45周年、来年が平和友好条約締結40周年。この2年を節目に日中関係を元に戻すためには、政治に携わる方々はもちろん、私ども民間も、田中首相、周恩来総理による1972年の「日中共同声明」と、78年の両国外務大臣による「平和友好条約」をもう一回熟読する必要があるのではないか。
 21世紀の日本の行方が間違わないようにしたいものだ。