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プラットフォーム 西園寺 一晃 ― 工学院大学孔子学院長 北京大学客員教授 『党大会まで1年「ポスト習・李」の指導者たち』

2016年9月1日号

年3月の全人代で集中的に審議されたように、依然として中国の最大の課題は経済であるが、今後中国は政治の季節に入る。この夏、渤海湾に面したリゾート地北戴河で非公式な会議が開かれたと伝えられた。この会議は党、政、軍の現役指導者と有力OBが様々な問題について意見を交換するもので、多かれ少なかれ政治経済に反映される。
 今年の北戴河会議は、当然のことながら来年に開催される5年に1度の党大会について論議されたであろう。焦点は党最高指導部の人事だ。現在のトップ7のうち、習近平、李克強を除いて、5人が交代する。空いた5つの席に誰が座るのかは、これからの中国を考える上で決定的意味を持つ。そして、次の5年では習近平、李克強が退くので、その後の中国は今度新しく最高指導部に座る人たちで運営されることになる。
 ポスト習・李の人たちの時代に、おそらく中国のGDPは米国を抜き、中国の国民1人当たりのGDPは1万ドルを大きく超え、中国は中進国の仲間入りをするだろう。国民の半分以上は中産階級となり、中国は大きな変革期に当面するであろう。今年の北戴河会議では、来年の党大会における人事について、まだ具体的な名前は出ないであろうが、来年の北戴河会議までには徐々に煮詰まってくる。
 中国共産党には、最高指導部の幹部は2期10年まで、さらに「7上8下」(党大会時点で67歳以下は残ることができ、68歳以上は退かねばならない)という規定がある。さて、これまで新指導部候補者には胡春華(党広東省書記)、孫政才(党重慶市書記)、韓正(党上海市書記)、汪洋(副総理)、趙楽際(党中央書記)、王滬寧(党政策研究室主任)、栗戦書(党中央弁公庁主任)などの名が上がっている。この人たちは第7世代に属する指導者だ。顔ぶれを見て気づくのは知日派がいないということである。かろうじて汪洋は日本の経済界とパイプがあるくらいだ。われわれは日中関係の将来を見据え、中国の党人事に関心を持つべきだ。