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プラットフォーム 酒井 哲夫 ― (公社)日中友好協会副会長 NPO福井県日中友好協会会長 『何にもまして重い首脳交流』

2016年6月1日号

ごとで恐縮だが、10年前に市長(福井市)を退任した。
 後任の市長は2年ほどで病死され、その後を受けた現市長が就任した時、「私は市政の姑にはならない。が、一つだけお願いがある。それは福井市には国内に2市、国外に中国の杭州を含め4市の姉妹都市があるので、任期4年の間には必ず最低1回は訪問をしてほしい」と要請した。
 現市長は昨秋3期目に入ったが、1期、2期ともこれを実行された。市長職は多忙を極めるので海外出張の日程は取りにくい。しかし、首長間の交流は何にもまして重い。
 私どもは子どもの頃から、親戚や近所との付き合いをする親や祖父母の姿を見てきたが、現今の社会情勢を考えると、親戚はもちろん大事だが、近所との関係は極めて大事である。一例をあげると、災害時の助け合いだ。
 さて、このような観点から、日本の歩んできた道はどうだったのか。そして現在は。この先、日本の行方(ゆくえ)はどうなるのか。貴方(あなた)ならどのような意見をお持ちか。それぞれの立場で主張されると思うが、考えてみれば、私ども日中友好協会に携わる者にとっては、協会の歴史が示すとおり、日本の行方は中国を抜きにしては考えられないのである。
 隣国、中国とは二千年の善隣友好の歴史がある。しかし、近現代には不幸な時期もあった。それだけに、どの国より親交を深めねばならないのが日本の立場ではないか。
 田中角栄首相と周恩来総理が交わした「国交正常化共同声明」以来、日中平和友好条約、共同コミュニケ、戦略的互恵に関する共同声明、いわゆる日中首脳が交わした重要4文書はいずれも歴史を鑑(かがみ)として、未来を切り開いてきた文書である。
 これまで日本はその時どきに首脳が文書を交わすことで、中国との関係を、経済を含め切っても切れない関係に発展させてきた。これは万人が認めるところだ。しかし、今両国間に首脳会談が簡単にできない雰囲気が続いているのが、気にかかる。