会報『日本と中国』

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ニュース2015年12月1日号のニュース

中国高校生の“友好大使団”相次いで訪日 各地で学校交流
異文化理解の授業でディスカッションを行う日中の高校生たち。11月11日(提供・埼玉県立不動岡高校) 異文化理解の授業でディスカッションを行う日中の高校生たち。11月11日(提供・埼玉県立不動岡高校)

 友好交流大使として中国の高校生が相次いで日本を訪れている。「中国高校生友好交流大使500人訪日団」の第1陣、第2陣が11月に来日し、12月13日には第3陣と続く。訪日団は日中政府間交流の一環で、第1陣は安倍晋三首相を表敬訪問。安倍首相は「日本で芽生えた友情を大切にし、両国の懸け橋になってほしい」と期待を寄せた。日中関係改善に“勢い”をつけている。

 訪日団は、外務省が進める青少年交流事業「JENESYS2.0」の一環。今年5月に訪中した「日中観光文化交流団」3000人が北京で開かれた「中日友好交流大会」に参加した際、自民党の二階俊博総務会長が、中国側が東日本大震災の被災地の子ども500人を招いたことへの返礼として表明した。

 日中間ではこのほか、中国教育省が派遣する高校生訪日団なども平行して実施されており、日中青少年交流は活況を呈している。

 11月8日から14日まで来日した第2陣100人は山西省の高校生で編成。東京のほか同省と友好関係にある埼玉県を訪れた。

 11日には、そのうちの33人が県立不動岡高校(阿久津利明校長)を訪問。歓迎式典で筝曲部の歓迎演奏でもてなされたほか、外国語科2年生の異文化理解の授業に参加し、日中の教育、高校生活、文化の3つのテーマについてディスカッションを行った。放課後には文化交流会が催され、中国側の生徒もダンスのパフォーマンスを披露し、互いに友好を深めた。

 一行はこのほか、ホームステイや訪日記念植樹なども体験。日本の魅力を肌で感じ、帰国した。

安倍首相が期待「両国の懸け橋に」 中国高校生による安倍首相表敬の模様(首相官邸ホームページから) 中国高校生による安倍首相表敬の模様(首相官邸ホームページから)

 11月6日、第1陣の表敬訪問を受けた安倍首相は、直前の同1日に韓国・ソウルで行われた日中首脳会談についてふれ、李克強首相との間で「友好・改善の一層の強化」を確認したことを伝えた。

 そのうえで安倍首相は「日本の高校生と触れ合い、語り合うことで友情の芽を育むことができたのなら、それは本当にすばらしいことです」と述べ、「日中両国の未来、そして友好の未来は若い皆さんにかかっている。日本で芽生えた友情を大切にし、どうか両国の懸け橋になってください」と大きな期待を寄せた。

3年半ぶりにソウルで日中韓首脳会談 協力強化に向け「共同宣言」発表
握手をする日中韓の3首脳。左から安倍首相、朴大統領、李首相(首相官邸ホームページから) 握手をする日中韓の3首脳。左から安倍首相、朴大統領、李首相(首相官邸ホームページから)

 約3年半ぶりとなる日中韓首脳会談が11月1日、韓国・ソウルで開催された。日本の安倍晋三首相、朴槿恵・韓国大統領、李克強・中国首相が出席。会談後に「北東アジアにおける平和と協力のための共同宣言」(以下、共同宣言)を発表した。

 日中韓首脳会談は、3カ国の関係が悪い時でも、定期的に首脳が集まって話し合う場として始まったが、歴史認識問題や領土問題により対立が深まったことで、本来の機能を果たせなくなっていた。

 共同宣言では「歴史を直視し、未来に向う精神の下、諸課題に適切に対処する」ことを前文でうたい、そのうえで、防災、環境、青少年交流、経済などの幅広い分野で3カ国協力を進めることで一致。今後の定期的な開催も再確認した。

 人的交流では、2018年平昌冬季五輪、20年東京夏季五輪、22年北京冬季五輪などを念頭においたスポーツ交流の促進で一致。さらに20年までに3カ国の人的交流規模を3千万人に増大させる目標に掲げた。経済面では、日中韓自由貿易協定(FTA)交渉の加速に向け一層努力する。

日中首脳会談も開催“改善の勢い一層強める”

 11月1日、日中韓首脳会談後、安倍晋三首相はソウル市内で李克強首相と約1時間、日中首脳会談を行った。安倍・李両首相の正式な会談は初めて。

 双方は「両国関係は改善の方向にあり、この勢いを一層強めることが必要」との認識で一致。戦略的互恵関係に基づき、互いに前向きな政策をとって関係改善を進めること、特に「協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」という2008年の共同声明での合意を具体的な政策に移すことで合意した。

 その後、両首相は11月22日、東アジア首脳会議出席のため訪れていたマレーシアでも顔を合わせ、約5分間、立ち話をした。日本側によると、李首相は日中韓首脳会談の成果について「良い議論ができ、正常な状況になってきた。この成果を未来に保っていきたい」と述べ、安倍首相は「二国間関係の雰囲気も劇的に改善してきている」と応じたという。

日中共同世論調査 「相手国への印象」双方共にやや改善

 日本の「言論NPO」と中国の中国国際出版集団が毎年共同で実施している「日中共同世論調査」の第11回の結果が10月に発表され、双方の国民感情にやや改善傾向が見られた。

 「相手国に対する印象」では、「良くない」(「どちらかといえば」を含む)と答えた人の割合が、日本側は88.8%で、過去最悪だった昨年に比べ4.2ポイント下がった。中国側は78.3%と、昨年に比べ8.5ポイント減少。その分「良い」が10.1ポイント上昇して21.4%となり、双方共にやや改善した。

 また、「相手国について思い浮かべるもの」では、日本側は、昨年と同様に「大気汚染」の36.8%(昨年41.2%)が最多。これに「中華料理」の33.7%(昨年34.0%)が続いた。「尖閣諸島問題」は、昨年の28.66%から減少し19.9%だった。一方、中国側は、「釣魚島」が50.6%(昨年46.6%)で昨年と同様に最多。「南京大虐殺」は昨年同様の2番目だったが35.5%から47.9%へと大幅に増加した。

中国共産党 5中全会「次期5カ年計画」案を採択、中高速の経済成長を目指す

 中国共産党の第18期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が10月26日から29日まで北京で開かれ、2016年から20年までの経済運営の基本方針となる「第13次5カ年計画」の草案を採択した。習近平指導部にとって初めての「5カ年計画」で、党は29日にコミュニケを発表した。

 会議では、今回の5カ年計画の策定は、党が推進する「4つの全面」(1.改革の深化 2.法治 3.小康社会の建設 4.党の管理を全面的に進めること)のうちの「小康(わりあいゆとりのある)社会の全面的完成の最終局面に関わる重要なもの」と位置づけられた。

 そのため、コミュニケには、■2020年までに国内総生産(GDP)と都市・農村部住民の1人当たりの所得を2010年比で倍増させる■農村の貧困脱却を実現する■国民性と社会の文明の程度を著しく高める■生態環境の質を全体的に改善する、などの国民生活と密接に関わる具体的な政策が多く盛り込まれた。

 その中で最も注目を集めたのが「全ての夫婦に第二子を認める」とした「一人っ子政策」の完全撤廃である。

 習国家主席は「高齢化の緩和や労働力不足を軽減させることは、バランスの取れた発展を促すのにプラスになる」と指摘。「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる「中高速の経済成長」を維持するために、30年余り続いた「一人っ子政策」は見直されることになった。

 なお、「5カ年計画」の詳細は来年春の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で採択され、具体的な数値目標が公表される。

66年ぶりに中台の首脳が会談 両岸関係の「平和的発展」確認
首脳会談を前に握手をする習主席(右)と馬総統 首脳会談を前に握手をする習主席(右)と馬総統 “歴史的1ページ開く”

 中国の習近平国家主席と台湾の馬英九総統が11月7日、シンガポールのホテルで会談し、両岸(中台)関係の平和的発展を一層推進するための意見交換を行った。両岸の首脳が会うのは1949年以来初めてで66年ぶり。

 習主席は「今日は特別な日だ。両岸関係の歴史的な1ページを開いた。われわれが今日同じテーブルについたのは、歴史の悲劇を繰り返さず、両岸関係の平和的発展の成果を失わず、われわれの子孫によき将来を享受させるためだ」と述べた。

 一方の馬総統は、「(今日の会談の)背後には60年を越えた歴史がある。目の前には、ここ数年来、双方が『対話を以って対立にとって代わる』を目指し、努力してきた成果がある」と話した。

 会談で習主席は次の意見を出した。

 双方の共通認識を堅持する。両岸は同じ一つの中国に属し、国と国の関係ではない。交流・対話を強化し、政治的相互信頼を増進させる。協議・協力を求め、ゼロサム・対決を求めない。そのためにも、双方の両岸問題担当責任者間にホットラインを設置してもよい。心を合わせて中華民族の偉大な復興を実現する。120年前、台湾が外国に侵略・占領された。45年、抗日戦争に勝利し、台湾の光復(開放)によって民族の屈辱は晴らされた。われわれは運命共同体であり、中華民族の偉大な復興に台湾同胞が欠けることはないと信じている。

 約1時間の会談を通じて双方は、互いの交流窓口機関が1992年に共通の認識に達した「一つの中国」の原則こそが、両岸関係発展の基盤になることを確認した。

 その後両者は夕食を共にした。

浙江省民族芸術団を招へい県内各地で“友好公演”行う―静岡県日中女性部
小学校の体育館での公演の模様 小学校の体育館での公演の模様 中国伝統芸能を伝える

 静岡県日中友好協会(伊藤正彦会長)と浙江省人民対外友好協会が共同で企画した浙江省青少年民族芸術団の16人が10月19から11月2日まで静岡県を訪れ、学校や市民施設などで越劇、民族舞踊、民族楽器演奏などの公演を行った。静岡県と浙江省は友好県省で、静岡県、県教育委員会などが後援した。

 今回来日したのは、協力した浙江芸術職業学院に所属する“将来の芸術家の卵たち”。静岡、藤枝、焼津などの各市で午前と午後の1日2公演を20カ所近く行った。

 また、公演以外にも地域住民や生徒たちとの交流の時間が設けられた。芸術団一行は、浙江省や同学院の歴史、同学院が輩出した芸術家、また浙江省にゆかりのある名曲などについて説明した。

 日中両国間の文化交流促進事業としても大きく貢献した。

留学生らと国慶節祝い「友好の翼」を合唱―秋田地区日中
「友好の翼」を合唱する参加者たち 「友好の翼」を合唱する参加者たち

 中国の建国記念日「国慶節」を祝う会が10日3日、秋田市のホテルで開かれた。秋田地区日中友好協会(小木田喜美雄会長)と県日中友好協会女性委員会(石黒かほる会長)の主催。大学や高校の留学生のほか大学教員や新任の県国際交流員も駆けつけ、日中友好ソング「友好の翼」を全員で合唱し、ゲームやカラオケを楽しみながら協会員らと交流を深めた。

 開会に先立って行われた学友会の役員改選では、秋田大の于鎮華さん(山東省煙台出身)が新会長に選出された。これまでリーダーシップを発揮してきた梁志深さんが、交流行事の楽しい思い出や感謝の言葉を述べた後、新会長の于さんが力強く今後の抱負を語った。

 9月に明桜高校に入学したばかりの吉磊さん(江蘇省淮安市出身)も紹介され、大学生や協会員に囲まれて打ち解け合った。
(理事 古谷孝男)

日中秋季交流スクーリングin茅ヶ崎 語学通じ友好の輪を広げよう!―(一社)神奈川県日中
交流を深めた日中のスクーリング参加者 交流を深めた日中のスクーリング参加者

 (一社)神奈川県日中友好協会(並木裕之会長)は10月17、18の両日、茅ヶ崎市内の柳島会館で日中秋季交流スクーリングを開催した。日本人と中国人が参加し、語学レッスン、レクレーション、さらに夜の懇親会などを通じて相互理解・友好交流を深めようと、同県日中青年学生部会(通称:チャイ華=高橋堅次部会長)が中心となり、県内各地域日中友好協会と連携して開催した。

 当日は、学生からお年寄りまで県内外から幅広い年代の約50人が参加。中国語・日本語それぞれ初級・中級・上級のグループに分かれて勉強した。その後「言葉の交流会」では、学んだ内容を生かし会話を楽しむ参加者も。

 2日目は、太極拳・音楽などのワークショップが実施された。

 開催の担当者は「語学やレクレーションを通じてお互いを理解することで交流が深まっていくと思う。日中関係はなかなか明るい光が見えないが、地域で小さな取り組みを積み重ね、さらに大きな輪を作るように今後も頑張りたい」と話した。
(副会長 上島保則)

“お茶会”を開催!総領事夫妻着任を歓迎―北海道日中女性委
孫振勇総領事(前列左3)、唐璞領事(同左2)を囲んで 孫振勇総領事(前列左3)、唐璞領事(同左2)を囲んで

 仲秋の10月13日、札幌市内で、高名な茶室、北辰庵を会場に、孫振勇駐札幌中国総領事と、夫人の唐璞領事の着任を歓迎するお茶会が北海道日中友好協会女性委員会主導で開催された。

 これまでも、女性領事の離着任の際、でき得る限り歓送迎の一席を設けることが、女性委員会の恒例の活動になっていたが、お茶会は初めて。偶々、茶道の師範格を持つ会員が数人いたため、歓迎会茶会へと発展することは容易だった。札幌市内で知られる数カ所の会場から選定し、下見に始まり、度重なる打ち合わせを経て当日を迎えた。

 会食や、お待ち合いの室にある、かつて会長の任にあられた平山郁夫画博の砂漠を通行する駱駝の掛け軸、寒山寺の名を高らしめた、漢詩(楓橋夜泊)を書いた飾り扇など、茶室の設えもさる事ながら、ご亭主役を務められた会員西川宗明氏の見識に深謝。茶室は、15人の参加者で一室が占められた。

 総領事ご夫妻には、ご指南役の坪谷宗久氏が、説明や質問に対応し順調に進行された。先月着任されたばかりの若い男性の金瀟副領事は、参加者名簿を見ながら、「宗」が付いている人といない人の違いを堪能な日本語で尋ね、適確な質問に皆が感心した。

 孫総領事からは、ご着任以来、初めてくつろがれたご様子のご感想をいただき、参加者一同も共に喜び合った。
(北海道日中女性委員会事務局)

中国語講座25周年で記念講演会―西宮市日中

 兵庫県・西宮市日中友好協会(越智一雄会長)の中国語講座が昨年開講25周年を迎えた。同協会は今年9月、25周年を祝う記念講演会を市立勤労会館第二会議室で開催。(公社)日中友好協会の大薮二朗常務理事が「戦後70周年を迎えての日中関係を想う」と題して講演したほか、講座受講者らによる懇親会も開かれ、大変盛況に終った。

 同協会の中国語講座は「日中友好の一助として言葉や文化を学ぶ機会を作ろう」との思いから1989年11月にスタート。25年間の受講者は延べ1200人を超え、この10月からは第52期生が毎週土曜日に楽しく学んでいる。10年以上継続して学ぶ受講者もいるという。講師は広東外語外貿大学の楊曄副教授(現神戸女学院客員教授)ら熟練のスタッフが揃う。

 開講当初から中国語講座の運営に携わってきた同協会の田中利美副会長は「皆さんに支えられながら継続発展してきた。日本文化のルーツ、中国語を知り学ぶことは日中友好の力になる。楽しく勉強して、中国のことを少しでも理解するきっかけになれば」と話した。

中国親善旅行を実施!浙江省で学生と交流―佐倉市日中
浙江工業大学での親善交流会で 浙江工業大学での親善交流会で

 千葉県・佐倉市日中友好協会(長谷川稔会長)は10月11日から15日まで、世界遺産見学や友好交流を目的とした親善旅行を実施、杭州・無錫・蘇州・紹興・上海の各市を訪れた。28人が発展著しい中国を見た。

 2日目には、役員が浙江省人民対外友好協会を表敬訪問し、銭飛瑛副秘書長(女性)と懇談。浙江省の経済動向や省の概要、日本各市との交流が話題の中心となり、草の根交流の大切さを確認した。「子ども同士の交流ができればいい」などの意見も出た。「中国と子々孫々まで仲良くしたい」と伝えると「全く同感です」との答えがあった。記念品と蕨和雄・佐倉市長からの色紙を贈呈した。

 夜は、浙江工業大学で日本語を勉強している大学生と親善交流会を行った。大阪出身の東野浩岳先生が日本語教師を務めており、交流会は大変盛りあがった。長谷川会長、東野先生があいさつし、学生による自己紹介、懇談と続いた。大学へは記念品を贈呈し、学生には手作りの竹細工をプレゼントした。

 交流会では着物を着たメンバーによる踊りや歌謡曲が披露され、大学側も教員が「時の流れに身をまかせ」を、学生が「夜来香」ほか2曲を歌い、舞台と客席は大盛りあがりだった。

 最後は参加者全員で氷川きよしの「ズンドコ節」の曲で炭坑節を踊り、交流会は終了。日本から持参した着物を初めて着た女子学生たちは、皆が和服姿の自分に大感激していた。

 滞在中は発展著しい中国の各市も見学。「次回の計画を楽しみにしている」との会員が続出している。