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ニュース2014年7月1日号のニュース

第4回定時総会第12回臨時理事会開く 加藤紘一会長を再選し新理事長に岡﨑温氏
第4回定時総会であいさつする加藤会長。6月18日、日本青年館で 第4回定時総会であいさつする加藤会長。6月18日、日本青年館で

 (公社)日中友好協会は6月18日、東京・新宿区の日本青年館で第4回定時総会および第12回臨時理事会を開いた。任期満了に伴う役員改選を行い、加藤紘一会長の再任を決めた。また、新理事長に岡﨑温・前常務理事を選出し、新しい役員体制による活動をスタートさせた。

 第4回定時総会は委任状16人を含む60人が出席。小野寺喜一郎常務理事が議長を務めた。

 議事では2013年度の事業報告、収支決算報告、田邊恵三監事による監査報告などが次々と承認された。

就任のあいさつをする岡﨑新理事長 就任のあいさつをする岡﨑新理事長

 9月に大阪で開く第14回日中友好交流会議については、谷井昭雄・名誉副会長(NPO大阪府日中会長)が「こういう時期こそ、互いに顔を合わせ、思いをぶつけ合うべき。(日中を)良い方向へ進める会議にしたい」と述べ、積極的な参加と協力を呼びかけた。

 続く役員選任では、これに先立つ5月29日の協会第11回定例理事会で承認された新役員候補(理事23人と監事2人)が西堀正司・役員選考委員長により提案され、承認された。

 その後、定時総会は一時休会し、新理事による第12回臨時理事会が別室で開かれ、新理事の互選により加藤会長(代表理事)が再任された。また、酒井哲夫、松本龍、橋本逸男の各副会長の再任も決まり、宇都宮徳一郎・NPO東京都日中会長が新たに副会長に選ばれた。

 業務執行理事では、新理事長に岡﨑温・NPO愛知県日中副会長を選出。西堀正司、大薮二朗、小野寺喜一郎の各常務理事を再任し、理事初選出の永田哲二・NPO東京都日中理事長が新たに常務理事に選出された。

 定時総会再開後は新役員が紹介され、加藤会長や岡﨑理事長が就任のあいさつを行った。

 村山富市名誉顧問は「(日中関係を)国民がどう思うかが一番大事なこと。そういう意味で協会の果たすべき役割は大きい。頑張ってほしい」と激励の言葉を述べた。

 このほか、長く役員を務めた井出正一前副会長と村岡久平前理事長に新たに名誉副会長を委嘱することなども決めた。井出名誉副会長は「長く大役を仰せつかった。大変難しい時期だが、こんな時こそ民間交流が必要になる。これからは一会員として日中のために頑張りたい」と述べた。

 一方、村岡名誉副会長は「日中友好協会は思った以上に内外が重く見ている。それを自覚しながら頑張ってほしい。これからもできる限りのサポートしていきたい」と述べた。

ポジティブに新しい努力を 加藤紘一会長あいさつ

 協会第4回定時総会で再任された加藤紘一会長のあいさつ要旨は次のとおり。

 日中関係はぎくしゃくしたままだが、中国からの訪日観光客は増えているし、昨年北京へ行った時にも、日本と中国の将来を担う青年たちの間には、そこまでとげとげした感じは無かった。「あれ、報道とは違うな」という感じがした。

 どうも日中双方の外交当事者が、妥協をしない対立を続けており、ケンカは収まりそうもない。「あれはこっちのものだ」と双方が同じことを言って、正当性を主張し合っている。だから集団的自衛権の話もだんだんと大きくなっている。

 やっぱり、最も重要なことは「日中が再び戦わない」ことを確認することだ。中国政府は、周辺諸国との外交を民間主体でやっていくことに決めたそうだが、これは正しい適切な判断だと思う。われわれ協会は、日中関係を友好にする努力をさらに続けて、全国にある360近くの組織とそのネットワークを生かしながら、身近なことから始めていこう。

 きょうは会長に再任され、新しいスタートを切る総会となった。新しい努力をしていかなければならないと思っている。岡㟢新理事長と共に「日中はどうしたらよいか、友好関係をどう進めたらよいか」を考えていきたい。中国も変わりつつあるようだ。われわれ協会もポジティブに新しいことをやっていこう。

理事長就任のごあいさつ (公社)日中友好協会理事長 岡﨑温

 この度、皆さまのご推挙によって、(公社)日中友好協会理事長に就任いたしました。深く感謝申し上げます。

 思い起こせば1988年、私は協会事務局長に就きました。しかし、翌年には中国で天安門事件が起きて、日中関係は冷え込みました。「どうなるものか」と思いましたが、会員の皆さまや友好団体の協力、そして多くの国民の中国との関係改善を願う気持ちが、早い段階での関係修復を実現させ、交流も再開しました。その年には第4回日中友好交流会議が開かれ、「何としても民間で友好関係を良くしよう」と確認し合ったのを覚えています。

 そして今回、日中関係が困難なこの時期に、今度は理事長を引き受けることになりました。何か巡り合わせのようなものを感じています。

 しかし、中国の国内問題で日中関係が冷え込んだあの当時と、今の状況は異なります。島問題の発生後、加藤紘一会長は「『尖閣諸島をめぐる領土問題はない』という主張は国際的に説得力を持たない」という談話を発表しました。領土問題の存在をお互いに認めた上で、平和的に話し合いを進めていく。これは問題解決の大前提になると私も思っています。

 そして、そうした立場の上で日中友好協会は何ができるのかを考えなければなりません。私たちは民間人です。民間団体として、できる限りの民間交流を進めていく。それこそが協会として、最も大事なことではないかと考えています。小さな交流からでもよいので、積極的にどんどん進めていきましょう。

 そうした中で今年9月に大阪で開く第14回日中友好交流会議はとても重要になります。中国側も協力的で、中国各地から100人以上が参加する予定です。私たち日中友好協会は、全国の都道府県協会の積極的な参加のもと、中国側と大いに意見交換し、意志疎通を図り、新しい交流の窓口を広げていく必要があります。

 今、日中関係が冷え込む原因の一つに、両国民が互いに偏見を持つなど、相互理解の欠如が挙げられます。中国を批判的に書いた本や雑誌も少なくなく、中国の実情が正しく伝えられていない面もあります。こうした時こそ、協会発足の原点である「相互理解」の精神に努めるべきです。効果的な方法として、各地から様々な形で訪中団を派遣し、より多くの人に中国を知ってもらうことが挙げられます。また、日本に約65万人が住むとされる華僑・華人の方々との交流も大切にしたいと考えています。日中関係に少しでも良い役割を果たせる協会を目指していきましょう。

 現在、協会には課題もあります。組織を整備し、立て直しを図ることにも力を尽くす所存です。まずは全国47の都道府県協会が揃うよう、取り組んでいきたいと思っています。

 皆さまのご支援とご協力を何とぞよろしくお願い申し上げます。

友好の象徴、後世に伝える 「ピンポン外交」記念碑が愛知県体育館に設置へ

 「ピンポン外交」の舞台となった愛知県体育館(名古屋市中区)に、友好の象徴を伝える記念碑が設置されることが決まった。6月10日に県が発表した。

 ピンポン外交は、1971年に同体育館で開催された第31回世界卓球選手権大会の期間中に、米国と中国の選手が偶然同じバスに乗り合わせたことがきっかけで選手同士の交流が始まり、それが国家間の友好関係にまで発展した出来事である。記者会見で大村秀章知事は「ピンポン外交から43年が過ぎ、覚えている人も少なくなっている」と述べ、友好のエピソードを後世に伝えたい考えを示した。

 記念碑は体育館の正面脇の壁面に設置する予定で、県は同16日に後藤淳・NPO愛知県日中友好協会会長ら有識者からなる検討会を発足、文面やデザインなどを議論し、年度内に方向性をまとめる。

舛添都知事が太田記念館を視察 中国人留学生と懇談
留学生と懇談する舛添知事 留学生と懇談する舛添知事

 舛添要一・東京都知事が6月5日午後、都内杉並区の太田記念館を視察した。20社以上の報道陣が詰めかけた。太田記念館は、孫文と親交があり辛亥革命に貢献した故太田卯之助氏が日中友好のためと私財を都に寄贈、それを元に中国人留学生のための寮を建てられた。現在は、一部東南アジアからの寮生もいるが、大半は中国の留学生が住んでおり、中国の卒寮生は800人を超えている。

 知事は今年4月に北京を訪問した際、北京首都師範大学で講演し、かつて孫文の伝記を書いたことや太田記念館を活用したい意向などを表明。今回は、記念館開館から来年で25周年を迎えるため、記念式典を盛大に行いたい、と視察した。

 視察後は、中国大使館の韓志強公使と白剛公使参事官を交え寮生と懇談。知事は寮生がいれた中国茶を満喫し、「日本のことをもっと知り、中国の友人に伝えてほしい」「地方自治体で友好のために何かできないか、皆さんの知恵を借りたい」などと話した。

 記者団の「具体的に考えていることは」との質問に対し、知事は「25周年式典に王安順北京市長を招きたい」「記念館には2年しか滞在できないが、研究生は滞在を3年間にするとか、家賃の一部を補助するとかなども検討したい」と答えた。

 北京市人民対外友好協会副主任の馬恵麗さんも寮生だったので、そうした人たちを中心に、中国において寮生のネットワークなども作り、記念館を日中友好の拠点にしたいなどの発言もあった。

民間交流の必要性、全国と中国へ発信! 福岡で「九州日中友好交流大会」開催
九州日中友好交流大会の模様。ホテルニューオータニ博多で 九州日中友好交流大会の模様。ホテルニューオータニ博多で

 昨年に続いて2回目となる「2014年度 九州日中友好交流大会」が6月7日午後、福岡市内のホテルで開かれた。福岡県日中友好協会(松本龍会長)と駐福岡中国総領事館が主催した。

 大会には、九州各県の日中友好協会や友好団体を中心とした日本の各界関係者のほか、新日中友好21世紀委員会出席のために長崎を訪れていた唐家璇・中日友好協会会長、鉄凝・中国作家協会主席や程永華駐日大使ら中国側の来賓を含む約600人が出席した。協会からは、村岡久平理事長らが出席した。

 主催者を代表して松本会長と李天然総領事があいさつし、松本会長は「こういう時だからこそ、民間の交流、地域の交流、そして経済と将来を担う子どもたちによる交流が必要だ」と各分野での交流促進を呼びかけた。

 来賓を代表して蒲島郁夫・熊本県知事があいさつし、続いて唐会長がスピーチを行い、「九州の皆さまは中日関係の深刻な困難にも萎縮せず、逆境に明かりをともしている」と述べ、民間交流への尽力を高く評価した。

 大会ではさらに中村元氣・福岡市日中友好協会会長が「九州日中友好宣言」を読み上げ全員で採択。日中関係改善に向け、民間レベルの友好活動に全力で取り組む決意を誓い合った。

九州日中友好宣言の骨子
  1. 日中両国間の4つの政治文書の原則と「歴史を鏡に、未来に向ける」精神に基づき、恒久的な日中善隣友好関係の維持、発展を両国で幅広く呼びかけます。
  2. 一日も早い対話による問題解決と日中友好交流のための取り組みを両政府が速やかに行うことを求めます。
  3. 両国と両国民による協力と創造を求めます。
  4. そのために民間レベルでの友好運動に全力を挙げます。
新日中友好21世紀委が長崎で意見交換会 正式会合の年内中国開催で合意

 日中両国の有識者で構成される新日中友好21世紀委員会の長崎意見交換会が6月5・6の両日、長崎市で開かれた。西室泰三・日本郵政社長、唐家璇・中日友好協会会長の日中両座長を含む14人が出席した(日本6人、中国8人)。同委員会の正式会合は尖閣問題の影響で中断されており、2011年10月以来開かれていない。

 今回の意見交換を通じ、双方の委員は現在の日中関係がいかにこれまでとは異なり、厳しい状況であるかについての認識を新たにし、不測の事態がエスカレートする危険を避けるための危機管理の重要性や相互不信の悪循環を断ち切ることの必要性といった点で見解が一致した。その上で正式会合を年内に中国で開くことで合意、各委員は11月で任期満了になるため、それまでに開かれる見通し。

設立60周年祝賀会開催 長期会員・法人を表彰―NPO愛知県日中
あいさつする後藤会長 あいさつする後藤会長

 NPO愛知県日中友好協会(後藤淳会長)は6月3日、名古屋市のホテルで設立60周年記念祝賀会を開いた。会員や来賓の葛広彪・駐名古屋中国総領事館総領事、赤松広隆・衆議院副議長ら、150人を超える日中友好人士が出席した。

 冒頭、後藤会長はこれまでの協会の歴史を 振り返り「ピンポン外交を始めとする先人の成果を受け継ぎ、発展させていこう」とあいさつ。来賓を代表して葛総領事は「60周年を機に友好活動をさらに推進してほしい」と期待を寄せた。

 宴もたけなわのなか表彰式が行われ、15年以上在籍した会員88人と、7地区協会および64法人・団体に感謝状が授与された。最高齢会員の中神眞太郎さん(96)も授賞し、葛総領事からねぎらいの言葉が贈られた。

 当日は式典に先立って同所で総会を開き、江蘇省への訪中団の派遣など、各種記念事業について審議した。

卓球大会や記念シンポ開き民間交流を粘り強く―長野県日中
長野県日中の総会の様子 長野県日中の総会の様子

 長野県日中友好協会(井出正一会長)は5月21日、長野市内のホテルで第52回定期大会を開いた。阿部守一長野県知事ら県内各地の友好人士140人が出席し、民間交流の推進を柱とする活動計画を話し合った。

 冒頭、井出会長は「日中関係改善の方向に両国政府が動いてくれるよう、声を大にして活動していきたい」とあいさつ。続いて阿部知事は、昨秋に友好県省の河北省を訪れたことを紹介し、「張慶偉省長と医療や環境などの分野で協力関係を深めていくことが確認できた」と話した。

 活動計画では、河北省から選手団を招いた中学生卓球交流大会や、中華人民共和国建国65周年記念シンポジウムを行うことなどを討議。これらの活動を通じて、日中の相互信頼が回復するよう粘り強く努力していくことを確認し合った。

 そのほか、役員改選が行われ、井出会長が再選された。

程永華大使と懇談 友好の碑を視察―岐阜県日中
杉山会長(左)と握手する程大使 杉山会長(左)と握手する程大使

 総会に先駆け杉山会長ら岐阜県日中の役員が5月23日、岐阜市の岐阜新聞社で駐日中国大使館の程永華大使や汪婉参事官(大使夫人)らと懇談した。

 杉山会長(同社名誉会長)は、岳父の山田丈夫・元同社社長が国交正常化前から中国人殉難者の遺骨送還や、岐阜・杭州両市にある「日中不再戦」と「日中友好」碑の建立に尽力したことを説明。程大使は「岐阜の地で、多くの人が戦後の中国との関係改善に汗を流されたことに感動した」と語り、「先人の精神を生かし、隣国同士仲良く付き合っていかなければいけない」と訴えた。

 その後一行は、市内の日中友好庭園にある友好の碑を視察。程大使は「中日両国人民世世代代友好下去」と刻まれた碑に感慨深げに献花した。程大使が同園を訪れたのは、32年ぶり。

創立50周年祝う交流会開催 老会員と若い世代が交流―徳島県日中
徳島県日中の様子 徳島県日中の様子

 徳島県日中友好協会(生田治夫会長)は6月8日、徳島市のホテルで「創立50周年記念交流のつどい」を開いた。創立当時からの会員や同日中の中国語講座受講生、中国人留学生ら若い世代など101人が集まり交流した。

 生田会長は「50年の重みを感じている。今の日中関係は厳しいが、双方が両国の歴史を学び直し、個人間の交流を深めていくことを願う」とあいさつ。続いて、歴代の会長ら4人に感謝状が贈られたほか、出席者らに記念誌が配られた。

 交流会には飯泉嘉門徳島県知事や、張梅駐大阪中国総領事館領事、村岡久平(公社)日中友好協会理事長ら来賓が出席。和やかな雰囲気の中、地元の食材を使った料理に舌鼓を打ちつつ、太極拳の演武や二胡の演奏を楽しんだ。

 当日は交流会に先立ち、同市の県国際交流協会で総会を開催。協会の目的を再確認し、充実した事業を通じて会員拡大や財政の好転を図ることを決めた。

創立の精神を再確認 「とやま日中友好の日」制定―NPO富山県日中
あいさつする金尾会長。交流懇親会で あいさつする金尾会長。交流懇親会で

 NPO富山県日中友好協会(金尾雅行会長)は5月21日、富山市のホテルで総会を開いた。事業計画などを審議し、同日中の創立記念日である5月24日を「とやま日中友好の日」と定めた。会員ら約50人が出席した。

 「友好の日」は、創立の精神を再確認し、相互の交流を図ることを目的に制定。今年から毎年同日に「とやま日中友好の集い」を開くことを決めた。

 今年の「友好の集い」は、都合により5月21日に実施し、藤井一二・松蔭大学教授による講演会と、交流懇親会を開催した。金尾会長のあいさつに続いて、葛広彪・駐名古屋中国総領事館総領事ら来賓が祝辞を述べた。

 総会ではまた、役員改選を行い、澤井武雄氏を理事に選出した。

上海など表敬訪問 友好交流に大きな成果―茨城県日中

 昨年延期となった訪中団も本年度早々に編成され、森秀男・茨城県日中友好協会会長代行を団長とする22人が5月12日、茨城から上海へ勇躍飛び立った。

 まず、茨城県上海事務所を訪れ、橘秀幸所長から最近の中国の政治や経済、環境などの説明を受けた。その後、江蘇省蘇州市寒山寺の秋爽主持と、蘇州市人民政府外事弁公室の兪峰副主任を表敬訪問し、友好を深めた。

 次いで水戸光圀公の師・朱舜水の故郷で、本県常陸太田市の友好都市である浙江省余姚市に入り、同市人民政府主催の歓迎宴で熱烈にもてなされた。盧建国副市長を始め、政府関係者や朱舜水の子孫の方々らと、交流を深められ、文化、観光、教育、農業の各分野での交流を進めることを期待している。

 日中関係は依然として厳しいが、今回の4泊5日の訪中では各地で熱烈な歓迎を受け、民間による友好交流の期待が得られるなど大きな成果があった。

未来の日中友好を押田副会長らが講演―千葉県日中
講演の様子

 千葉県日中友好協会は5月27日、千葉市の東京情報大学で2部構成の講演会「未来に向かう日中友好」を実施した。会員やその知人ら、62人が参加した。

 講演会では、押田三郎・千葉県四街道市日中友好協会副会長と山田賢・千葉大学文学部長が講師を務めた。

 押田副会長は、近年の日中関係について講演(写真)。日中国交正常化に至る経緯を振り返り、両国がどのように友好交流するべきか問題提起をした。

 山田部長は「知の日中文化交流史」と題し講演。江戸後期の漢籍輸入を通じた民間レベルの知的交流が、明治維新に影響をもたらしたと述べた。

 参加者らは興味津々の様子で聞き入り、「分かりやすい講演だった」などと話した。

日本語教室運営の一端を担い中国人などの暮らしをサポート―岩手県石巻地区日中
パソコンを学ぶ外国人受講生ら パソコンを学ぶ外国人受講生ら

 2011年3月11日に発生した東日本大震災は、多くの被害をもたらし、多くの方の命を奪いました。当時、石巻には782人の外国籍の方が住んでいました。「地震」「津波」という言葉は知っていましたが、「高台」「避難」という言葉を知らず命を失った方がいました。

 同年3月、石巻市と外国人被災者支援センターにより外国人被災者調査が行われました。調査で明らかになったのは、震災の時に日本語がよく分からなかったという声が多かったことでした。震災当時、帰化した人を除いても中国国籍の方は447人で、全体の半数以上もいました。

 調査の結果を受け、石巻で日本語教室を開きたいので協力をしてほしいとの要請が、同センターから石巻地区日中友好協会にありました。役員会での協議を経て、12年6月20日に教室を開講しました。

地域参画から就労支援まで延べ400人が受講

 教室の目的は日本語の習得・外国人同士のネットワーク作り、地域参画、就労支援と合わせて生活相談や悩みなどもお聞きする「場」を創ることです。

 内容はそれぞれのレベルに合わせた日本語指導で、13年1月からはパソコン講座も開設。月1回の「プラス1講座」は日本の文化や暮らしを学ぶ場にもなってきました。当初は受講生も少なかったのですが、受講生の口コミ・ご紹介もあって毎回15人前後が参加し、昨年度は延べ400人を超える方が受講しました。

 日本語教室は、今は同センターに代わり「NPO笑顔のお手伝い」が運営しており、私たちは会場運営を担うほか、協会の活動への参加をお願いしています。

 初めは中国から来た方が中心でしたが、現在は韓国、フィリピン、タイなど多国籍の受講生がいます。今後は就労支援や地域社会でのコミュニティーに積極的に参加できるようにして行きたいと考えています。
(理事長 木村正幸)