会報『日本と中国』

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ニュース2013年 5月25日号のニュース

日中の友好都市誕生から40年、366組に

 政府レベルの対立で日中関係が不安定ななか、関係改善への「糸口」の一つが地方間交流である。国民間の相互理解を促す地方間の草の根交流の役割は大きく、今年は1973年6月24日に、両国間で初めての都市交流となった神戸市と天津市の友好都市誕生から40周年になる。友好都市間の交流を一層盛り上げたい。

 協会が集計したところ、日中間の友好都市の数は現在366組(5月17日時点)。昨年の同時期に集計した359組から7ペア増加している。

 その中で、天津市と友好40周年を迎える神戸市などのように、5年ごとの「周年記念」を迎えるペアは全部で61組。今年は相互訪問などを通じ、〝友好〞を再確認してほしい。

 神戸市によると、「8月5から7日までの日程で50人規模の代表団を天津へ派遣し、現地で記念式典に参加する予定」だという。

 一方、同様に上海市との間で11月に友好40周年を迎える横浜市は、6月22日に横浜市内の「はまぎんホール」で記念講演会を実施する。昨年、日中国交正常化40周年親善大使を務めた俳優の関口知宏さんが講師を務め、かつて鉄道で旅した中国を「出会い・ふれあい」の視点で語る。同講演会は、地元の横浜日中友好協会が協力する。

 地方交流の継続で関係改善につなげたい。


自治体国際化協会の北京事務所長に聞く

 「日中関係が冷え込んでしまうと、地方間の交流は進めにくいのか」。自治体の交流活動の現状や友好都市交流の課題などについて、㈶自治体国際化協会北京事務所の田中敦仁所長に話を聞いた。

 今年4月以降も、日本各地の自治体の担当者が頻繁に中国に来て、友好都市を訪問している。日中情勢の良し悪しはあるが、ベースの部分での草の根レベルの関係の維持・強化は図られており、引き続き相互理解を深めていこう、という双方の意図も感じる。

 中国の地方政府の関係者と話をしても、「民間交流を通じた相互理解が大切だ」と誰もが口を揃えて言う。中でも、これから将来のある若者の交流や、文化交流をとりわけ重視しており、難しい時期だが、こと青少年交流に関しては中国側も抵抗はなく、「むしろ積極的にやろう」という声をいろいろな場所で聞いている。そういう意味では「双方の若者を交流に加えて相互理解を深める」という観点を常に持ちながら、さまざまな交流を組み立てていくことが大事だと考えている。

 友好都市間の交流については、やはり「相互理解ありき」で進めるべきで、そこが今後の課題でもある。経済交流を優先する傾向もあるが、「相互理解の促進を基礎」として経済交流を進める、という観点が重要だと思う。

 日中間の友好都市の数は多いが、中には形骸化してしまったもの少なくない。それをどうするのか。そういうことも含め、もう一度「地方間交流の意義」を考え直し、「相互理解」を意識する時期にきていると思う。(聞き手・北澤竜英)

“PM2.5大祭で連携合意” 北九州で日中韓環境相会合

 日本と中国、韓国による環境相会合が5月5、6日に北九州市で開かれ、中国で深刻化する微小粒子状物質PM2.5などの国境を越える大気汚染問題について主に議論した。

 同会合は年1度、各国で開かれ、今年で15回目。日本の石原伸晃・環境相と中国の李幹傑・環境保護次官、韓国の尹成奎(ユンソンギュ)・環境相が出席し、政府間の協力態勢を強化し、「政策対話」の場を設けることなどを盛り込んだ共同声明に署名した。

 また、石原環境相と李次官による二者会談も実現。今後も緊密に連絡をとり、大気汚染問題に協力して対応することで合意した。李次官が「両国が環境面での協力を強化することは国民の利益に合致する」と述べ、日本の経験や技術を学びたい意向を示したのに対し、石原環境相は、環境に配慮した技術を紹介する考えを伝えた。

 石原環境相は「小さな一歩を踏み出せた」と評価。さらに李次官から、会合を欠席した周生賢・環境保護相が、適切な時期に会って直接意見を交換したい旨を伝言していたことを聞き、今後の進展に意欲を見せた。

 現在、歴史認識などを巡る問題で、中韓両国との間に摩擦が生じている日本では今回、「環境協力を通じて関係修復してほしい」という期待もあった。

(共同声明の要点)
○PM2.5を含む越境大気汚染、黄砂などの環境問題において3カ国協力は不可欠
○3カ国で「政策対話」を新設。情報交換や協力態勢を強化する
○黄砂の発生源対策の重要性を認識し、効果的な対策に向け、モンゴルなどと調整する

日中友好会館、日中協会の江田・野田両会長が北京訪問

 (公財)日中友好会館の江田五月会長、㈳日中協会の野田毅会長が北京を訪問した。

 江田会長ら同会館の5人は4月27日から29日まで滞在し、蔡武・中国文化相や唐家璇・中日友好協会会長、郝平・教育次官らと会見。郝平次官とは教育交流の重要性や、困難な状況下でも協力して進めていくことを確認した。中日友好協会とは、相互訪問についての協定書を交わした。

 一方、野田会長ら7人は5月6日から8日まで滞在し、王家瑞・中国共産党中央対外連絡部部長ら中国外交の責任者や唐家璇会長と会見した。野田会長らは日中関係の改善に向けて、尖閣諸島問題について協議。同協会の関係者によると、中国側は一連の会談において、「〝島の問題〞を脇に置くという1972年と78年の約束に立ち返ることが大切だ」と強調した。

県民に日中友好の重要性を訴えていく―茨城県日中が総会
会長あいさつを代読する森副会長 会長あいさつを代読する森副会長

 茨城県日中友好協会 (橋本昌会長)は4月25日、同県水戸市の開発公社ビルで2013年度定期総会を開いた。国会議員ら来賓を含む約120人が出席し、事業報告や活動計画などを審議した。

 冒頭、森秀男副会長が橋本会長のあいさつを代読、県と中国との多方面での交流を紹介した。また、役員改選が行われ、小田部卓・㈱茨城新聞社代表取締役社長、袴塚孝雄・水戸市日中会長、宮崎泰司・潮来市日中会長がそれぞれ副会長に就任した。

 事業計画では、県内地区協会と連携した日中友好の草の根交流を推進し、県民に日中友好の重要性を訴え、友好の輪の拡大に努める方針を提案。具体的には、訪中団を編成して友好団体を訪問することや、友好都市交流の促進と締結支援、茨城―上海間の格安航空を利用した文化・観光交流、中国語スピーチコンテストや、日中韓の青少年による音楽交流事業などを実施することが承認された。

 最後に、地区協会の新規設立や地域間交流など7つのスローガンを採択し閉会した。

NPO福井県日中が友好県省20周年の浙江省へ訪中団派遣

 NPO福井県日中友好協会(酒井哲夫会長)は4月8日から11日まで、浙江省へ訪中団を派遣した。酒井会長以下7人が同省対外友好協会や、寧波市の天童禅寺などを訪れた。

 訪中団は、李強・前浙江省人民対外友好協会会長が、今年1月に浙江省長に就任したことを祝うために結成された。省対友協では阮忠訓・常務副会長と会見し、同日中が今年実施予定の訪中団派遣計画などについて話し合った。また11日には、福井県内にある曹洞宗大本山永平寺の開祖・道元禅師が修行した縁で古くから交流のある天童禅寺を訪れ、旧交を温めた。

 今回の訪中について、酒井会長は「今年は福井県―浙江省友好県省締結20周年で、人間なら成人の年。よい節目の年にしたいとのこちらの要望は、受け止められたと感じた」との手ごたえを語り、「もし地方・民間交流が止まれば大変不幸なことになる。日中間をそんなことにさせてはいけない」と交流継続への強い決意を示した。

金沢市日中が寧夏回族自治区で植林、砂漠に苗木81万本
植樹する参加者ら。西寧市で 植樹する参加者ら。西寧市で

 石川県・金沢市日中友好協会(紐野義昭会長)の会員6人が3月27日から29日にかけ、中国西北部の寧夏回族自治区呉忠市や青海省西寧市を訪れ記念植樹を行った。

 同日中は日中民間緑化協力委員会の助成を受け、中国での植樹活動に力を入れている。昨年度までの3年間は、2008年に大地震が発生した四川省での被災地復旧事業の一環として同省綿竹市で植樹活動に取り組んできた。その後、活動範囲を広げ、砂漠地帯が広がる呉忠市と西寧市の約270ヘクタールに3年間で81万本の植樹を計画、昨年11月から準備を進めてきた。現地の林業局などと協力して干ばつや風害を防ぎ、生態環境の改善に取り組むことで友好の促進を目指す。

 一行は28日に呉忠市を訪れ、植樹予定地の69ヘクタールにポプラやリンゴを、翌日は西寧市の標高3000メートルの高地で200ヘクタールにエゾマツやサジーを植樹した。

 今後は現地スタッフが植樹を進め、会員らは来春に再訪する。元藤映了・同日中事務局長は「現地の人と協力して植樹に取り組み交流を深めていきたい」と意気込みを語った。

留学生と春の散策を楽しむ―福島市日中

 福島県・福島市日中友好協会(山田明生会長)は4月14日、福島大学の中国人留学生6人を誘い、同市・花見山の散策を楽しんだ。総勢23人が集まった。

 花見山は花の名所として知られ、写真家の故秋山庄太郎が「福島に桃源郷あり」と称賛した評判のスポット。東日本大震災や東京電力福島原発事故以来3年ぶりに入山が解禁され、かつ当日は絶好の花見日和ということもあって、多くの人々でにぎわった。

 花見山はサクラやレンギョウ、ハナモモなどの花々が満開。一行は色とりどりの花が咲き乱れるコースを語らいながら散策し、桜花爛漫(らんまん)の春を満喫した。

 その後は、市内の居酒屋・だんまや水産に移り懇親会を開催。酒を酌み交わしながら歓談し日中友好の絆を深めた。参加者の1人は「またこういう交流の機会がほしい」と次の行事を期待した。

「書画秀作展」開催、中国への関心促す―小松地区日中

 石川県・小松地区日中友好協会(浅蔵五十吉会長)は4月17日から28日にかけ同県能美市立寺井図書館で「第8回中国著名家・老朋友『書画秀作展』」を開いた。中国に関心のある市民など、多くの参観者でにぎわった。

 同日中は広西チワン族自治区桂林市の中国画研究会や書法家協会などと30年以上の交流を持つ。同展ではそれらの団体から寄贈された桂林の景勝地を描いた水墨画や「日中友好」としたためた書などの作品41点を、題材や書体が重ならないよう工夫して展示した。

 会場では中国の簡体字と繁体字が、日本のどの漢字に相当するかを問うクイズを紹介。参観者は「とても難しい」などと話し、全問正解者はゼロ。宮野知之・同日中事務局長は「ここは図書館だから辞書で調べて」と促した。

 参観者に中国の話題を積極的に話し掛けた宮野事務局長は、「中国に関心を持ってもらう運動を続けていきたい」と意欲的に話した。

豊橋地区日中が恒例の花見会
自己紹介する留学生たち 自己紹介する留学生たち

 愛知県・豊橋地区日中友好協会(伊藤般展会長)は4月7日、豊橋市内の高師緑地公園生活家庭館で、中国人留学生を招待して花見会を開いた。

 招待花見会は、同日中が30年以上続ける春の恒例行事。今年は桜の開花が早く、当日には花の盛りは過ぎてしまっていたが、豊橋技術大学、愛知大学で学ぶ留学生とその家族、高師台中学校に通う生徒や豊橋市役所への就職が決まった中国人など30人を招待し、焼き肉や寿司、花見団子を食べながらにぎやかに盛り上がった。

 会場には大きな地図も用意され、4月に来日したばかりの留学生たちは一人一人、自己紹介と出身地の「お国自慢」を披露。「町がきれい」といった豊橋市の印象や、将来の夢も話題となり、会員らの激励を受けた。

“心のつながり”を重視した活動を―山梨県日中女性部が総会

 山梨県日中友好協会女性部(弦間泉部長)は4月27日、県ボランティアセンターで第30回定期総会を開いた。来賓の栁本嘉昭・県日中友好協会会長らを含む15人が出席した。

 間部長は昨今の日中関係を、固くなりつつある氷にたとえて「私たちは氷を溶かしていく活動が必要。大切に培ってきた両国民の心の繋がりを、さらに深いものにしよう」と強調した。

 議事では今年度の活動計画として、会員数の拡大や関係団体との積極的な交流を承認。また、毎年恒例の留学生を招いた研修旅行の実施も決まった。

 総会後は学習会が行われ、高村リエ・前女性部長が「心に残る中国」と題して講演。自身の40回におよぶ訪中で知り合った中国人の心の温かさなどを語ったほか、女性部訪中団が実施した、学校へ通えない児童を支援する「春蕾(しゅんらい)活動」などの成果を振り返った。

 昨年10月に訪中した団員らは講演内容に共感し「今も昔も中国の人々の心は温かい」とよろこんだ。

愛知県で「桜・二胡音楽会」が開かれる、震災復興の思いのせて

 愛知県名古屋市の徳川園で4月7日、野外音楽会「第8回桜・二胡音楽会」が開かれた。主催はNPOチャン・ビン二胡演奏団。駐名古屋中国総領事館が共催し、NPO愛知県日中友好協会などが後援した。

 同演奏団は二胡文化の普及と振興、日中友好の発展を目指し、2005年の愛知万博での演奏をきっかけに活動を開始。小学生から年配の人まで、中部4県の市民二胡愛好者ら約100人が所属し、各地で演奏活動を行っている。

 日中平和友好条約締結及び名古屋市―南京市友好都市提携から35周年を記念した今年の演奏会では、理事長の張濱さんが、満開のしだれ桜に合わせた「さくら」やNHKの東日本大震災復興支援プロジェクト応援ソング「花は咲く」を演奏。市民二胡奏者による「となりのトトロ」「さんぽ」「賽馬」のメドレーも披露され、観客から大きな拍手が送られた。