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ニュース2012年 12月5日号のニュース

18回中国共産党大会が閉幕、「科学的発展観」が指導思想に
北京の人民大会堂に代表が集まり、第18回党大会が開かれた 北京の人民大会堂に代表が集まり、
第18回党大会が開かれた

 中国共産党の第18回全国代表大会(党大会)が11月8日から14日まで、北京の人民大会堂で開かれた。大会では「科学的発展観」を党の重要な指導思想に格上げする党規約改正案が採択され、持続可能で調和のとれた社会発展を目指していく方針が示された。さらに、大会閉幕の翌日に開かれた第18期中央委員会第1回全体会議(1中全会)では、習近平・国家副主席を総書記とする新指導部が発足、世代交代が行われ習近平体制がスタートした。

 党大会は5年に一度開かれ、今後5年間の党の方針を決める。しかし、共産党が国家を指導する中国では、実質的に国家の方針につながるため、党大会は極めて重要な会議に位置付けられている。

 大会初日に胡錦涛総書記(当時)は、「中国の特色ある社会主義の道を揺るぎなく前進し、小康(いくらかゆとりのある)社会の全面的建設のため奮闘する」と題した政治活動報告を行った。「小康社会」は、衣食が足りたうえで多少の豊かさを実感できる社会水準を意味する。

 政治活動報告は、小康社会の実現に向けた具体的な政策や課題を盛り込んだ12項目からなり、政策として、内需の拡大や都市・農村間の格差是正を含む経済体制改革の推進をはじめ、政治体制改革の推進、文化強国の建設などがあげられた。

 胡総書記は、自ら党を率いたこの10年を「小康社会を実現するための堅固な基礎を築いた」と評価した一方で、「都市と農村の収入格差は依然大きい」など課題も多く指摘。そのうえで、「小康社会は2020年までに実現させる」と改めて決意を表した。さらにこうした方針の下で、国内総生産(GDP)と1人当たりの国民所得を2010年の2倍に増やし、国民の生活水準を全面的に向上させるとした。

「エコ文明建設」初めて党規約に

 党大会ではまた、胡総書記が提唱し、一貫して主張を続けてきた理念「科学的発展観」が、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」と並ぶ指導思想に位置付けられることが決まった。

 科学的発展観の核心は「人間中心主義」で、経済成長がもたらした環境汚染や格差を改善し、全面的に調和のとれた持続可能な発展を目指していく。

 一方、「エコ文明の建設」が初めて党規約に盛り込まれた。

 胡総書記はエコ文明を建設する狙いについて、「小康社会の全面的な実現に重要な戦略的措置」と強調。資源の節約や環境保護につながる循環型経済を進めていく。

 胡総書記は、党大会閉幕後に開かれた1中全会で習近平氏が新たに総書記に選出されたのを受け、10年間務めた党総書記を退いた。

 習近平氏は就任直後の記者会見で、「われわれの責任は、党と全国の民族と国民を団結させ、中華民族の偉大な復興を実現させることだ」と述べたうえ、国民のために「奮闘しなければならない」と強い決意を語った。

習近平体制がスタート、政治局委25人新選出
習近平総書記 習近平総書記

 第18回党大会閉幕翌日の11月15日、大会で選出された中央委員(205人)らによる第18期中央委員会第1回全体会議(1中全会)が開かれ、党の指導部である政治局委員25人が選出された。さらに、その中の中枢である政治局常務委員、総書記などの党のトップも選出された。

 政治局常務委員は17期の9人から7人となり、習近平、李克強の両氏が再選された。総書記には習氏が選ばれ、党運営は、胡錦涛体制から習近平体制へと引き継がれた。

 1中全会で選ばれた政治局委員25人は次の通り。

 ▽習近平▽李克強▽張徳江▽兪正声▽劉雲山▽王岐山▽張高麗(以上、政治局常務委員)▽馬凱▽王滬寧▽劉延東(女性)▽劉奇葆▽許其亮▽孫春蘭(女性)▽孫政才▽李建国▽李源潮▽汪洋▽張春賢▽範長竜▽孟建柱▽趙楽際▽胡春華▽栗戦書▽郭金竜▽韓正

 (敬称略、政治局常務委員は序列順、その他は中国の簡体字の画数順)

NPO東京都日中が40周年記念討論会開催

 NPO東京都日中友好協会(宇都宮徳一郎会長)は11月16日、港区青山の梅窓院で、日中国交正常化40周年記念集会を開いた。都日中と都内の各地区日中の会員らが集まり、今後の組織や活動のあり方について、意見を戦わせた。

 討論に先立ち、駐日中国大使館の韓志強臨時代理大使が講演。尖閣諸島を巡る問題にも触れ、「うまく処理すれば国家関係は領土係争を乗り越えて順調に発展することができる」と、共通認識構築の重要性を述べた。

 第2部では、宇都宮会長の基調提起を基に、パネリストと参加者による討論が行われ、在日の中国の人々との連携強化、行政との協力体制構築の必要性などが指摘された。一方、「過去の歴史の反省の上に立ち、中国と仲良くしたいとの旗印は変えてはいけない」との、活動の根となる精神も再確認された。

奈良県日中が創立60周年の祝賀会
民族歌舞を披露するジャミラ・ウライム氏とニジャット・ウメル氏 民族歌舞を披露するジャミラ・ウライム氏とニジャット・ウメル氏

 奈良県日中友好協会(辻井誠行会長)は11月16日、奈良市春日野荘で日中国交正常化40周年および県日中創立60周年を記念した式典と祝賀会を開いた。来賓の孔多孜・玉素甫(コンドズユスフ)駐大阪中国総領事館副総領事や岡﨑温・(公社)日中友好協会常務理事のほか、県在住の中国人留学生ら、総勢約80人が出席した。

 冒頭の挨拶で辻井会長は「我々が先輩諸兄と共に営み続けた“日中友好と平和の心”は力強く成長し、両国民の豊かな暮らしの礎になると確信している」と述べた。

 アトラクションでは新疆ウイグル自治区出身のジャミラ・ウライム氏とニジャット・ウメル氏が民族歌舞を披露。留学生も交じり盛り上がった(写真)。

 その後、祝賀会が開かれ、出席者は食事をしながら歓談。国交正常化40周年と県日中創立60周年を祝った。

留学生の一人は「現在、日本と中国は困難に直面しているが、今日の式典をきっかけに関係の改善に努力していきたい」と話した。

三重県で「日中韓お琴の夕べ」、NPO三重県日中が共催

 東日本大震災復興支援のチャリティーコンサート「日中韓お琴の夕べ」が11月2日、三重県津市の津リージョンプラザで開かれた。三重県日韓親善協会が主催し、津市やNPO三重県日中友好協会などが共催。3カ国の伝統曲が披露され、訪れた約500人の市民らを楽しませた。

 当日は中国の古箏演奏家の王珊さん、韓国の音楽家元京愛さんと、日本のセントヨゼフ女子学園箏部の生徒たちが出演。それぞれ独特の音色とメロディーの伝統曲を演奏した。最後には、プログラムにはなかったが、出演者全員による「さくらさくら」の演奏があり、ホールは感動に包まれた。

 訪れた人々からは「国同士は難しい状態が続いているけれど、文化交流を進めていかないといけない、と感じた」「同じ『箏』でも、日中韓でそれぞれ特色があると分かっておもしろかった」などの感想が聞かれた。

訪中旅行写真展を開催、埼玉・草加市日中

 埼玉県草加市日中友好協会(大久保雄司会長)は10月29日から11月2日まで、草加市役所ロビーのギャラリーホールで、中国写真展を開いた。8月に同日中が実施した「山水の世界・桂林と龍勝棚田を訪ねる旅」で撮影した42点が展示され、市民らに大好評だった。

 同日中では国交正常化40周年・協会創立30周年を記念して訪中旅行を企画。長短2種類のコースが用意され、会員や市民ら合わせて30人が参加した。

 参加者たちは山水画の風景を間近に感じられる桂林の「漓江下り」や、少数民族トン族の村への訪問、海抜300〜1千メートルの急斜面に広がる美しい棚田の風景などを体験。行く先々の土地や人々の様子をカメラに収め、帰国後の展示会で市民に紹介した。

中国の自然や文化を鮮やかに捉えた作品に、市役所を訪れた人々は足を止めて見入っていた。

恒例行事で「中国・王朝の至宝展」参観、長野県女性委会
長野県日中女性委員会バスツアー参加のみなさん。東京国立博物館・平成館前 長野県日中女性委員会バスツアー参加のみなさん。
東京国立博物館・平成館前

 長野県日中友好協会女性委員会(島津美智子委員長)は11月21日、第5回バスツアー(研修旅行)「東京国立博物館&アメヤ横丁・東京駅」を実施、県内各地の会員・県日中役員ら40人が参加した。

 今回のメインは東京国立博物館・平成館で開催中の特別展『中国王朝の至宝』鑑賞。その後、アメヤ横丁(通称、アメ横)でショッピングを楽しみ、新装された東京駅を参観という盛りだくさんのスケジュールで、ツアー料金はバス代、入館料込みで6000円。

 「今回も多くの会員が参加してくださいました。“日中友好もまずは日日友好から”という長野県日中女性委のモットーの下、楽しみながら活動しています」と島津委員長。

 これまで、秋恒例の同女性委バスツアーでは駐日中国大使館、平山郁夫シルクロード美術館、横浜中華学校などを訪問してきた。

留学生と柿狩り楽しむ、久留米市日中

 福岡県久留米市日中友好協会(中嶋道生会長)は11月18日、田主丸町の高山果樹園で、「留学生交流柿狩り」を開催した。久留米大学の中国人留学生と専修学校で日本語を学ぶ学生たち約50人が参加。駐福岡中国総領事館からも館員とその家族ら11人が参加し、総勢90人が秋晴れの下、柿狩りとバーベキューを楽しんだ。

 柿狩りは同日中が毎年秋に開いている恒例行事。会員のほか、中国語を学ぶ市民らも参加し、留学生らと交流している。

 もぎたてのおいしい果物とバーベキューを楽しめる行事は人気が高く、中には「田主丸は景色がきれいで、果物もとてもおいしい。毎年参加している」という留学生も。「こういった市民レベルの交流を続けていくことはとても大切だと思った」という声もあがった。

交流バスハイクで自然を満喫、東京・葛飾区日中
りんご狩りを楽しむ参加者 りんご狩りを楽しむ参加者

 東京都葛飾区日中友好協会(佐藤雅章会長)は11月10日、毎年恒例の行事「交流バスハイク」を実施した。群馬県で滝の見学やりんご狩りを行うイベントに、同日中会員や葛飾区在住の日本人と中国人ら総勢約60人が参加、自然の美しさを満喫した。

 同日中は毎年、同区在住の両国民の親睦を深めることを目的にバスハイクを実施、今年で約20回を数える。同区役所の広報で募集をかけたところ、応募が殺到。定員を大きく上回まった。バス内での自己紹介で盛り上がり、みなすぐに打ち解けあった。

 一行は東洋のナイアガラと呼ばれる吹割(ふきわれ)の滝を見学。紅葉が彩る自然の美しさに喜んだ。その後、原田農園でりんご狩りを満喫。参加者は「おいしかった」「来年もぜひ参加したい」などと話した。