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ニュース2012年 11月5日号のニュース

「禹王」を通じて日中の歴史を探る 群馬で第2回禹王サミット
「禹王碑」を観察する参加者。10月21日 「禹王碑」を観察する参加者。10月21日 400人が参加、パネル討論も

 中国最古といわれる夏(か)王朝の皇帝で、治水の神として知られる「禹王(うおう)」を通じて、日中の歴史や伝承を話し合う「禹王サミット」が10月20、21の両日、群馬県の片品村で開かれた。神奈川県・開成町での初開催(2010年)に続く2回目。全国各地に残る禹王ゆかりの遺跡が所在する自治体の関係者ら約400人が参加した。

 初日は禹王碑研究家の大脇良夫さんらが研究成果を発表。さらに「禹王と町おこし」をテーマにパネルディスカッションも行われ、「禹王碑」が所在する自治体の代表者4人が討論を展開した。

 2日目は禹王碑の現地視察会が行われた。1874年に建立された片品村の禹王碑は、国内で唯一「篆(てん)書体」で記されおり、中国の原碑に酷似しているという。参加者たちは興味深げに、貴重な石碑を熱心に観察した。サミットに参加した府川裕一・開成町長は「会場で配られた資料に、地元の小学生が書いた禹王についての作文が載っていたのが印象深かった。次の世代につなげていくことが大事だと感じた」と話した。

 サミットは、同実行委員会などが主催し、(公社)日中友好協会などが後援した。

 また、サミットでは来年に開く第3回の開催地を香川県高松市に決定。高松市には江戸時代の河川改修工事の際に建立された「大禹謨(だいうぼ)」と刻まれた石碑があり、現在は栗林公園内で展示・保存されている。NPO香川県日中友好協会の武田直士事務局長は第3回の高松開催決定について、「栗林公園は“日中交流スポット”の一つ。中国人のお客が来た時には必ず連れて行っている」と期待した。

群馬、島根で新たな日中交流の動き 群馬県日中友好協会が設立へ

 群馬県と島根県で新しい日中交流の動きが出ている。群馬県では、来春の県上海事務所の開設に合わせて県日中友好協会(以下、県協会)を設立する準備が民間主導で進められている。一方、島根県では今年8月、友好都市の寧夏回族自治区との交流促進を目的に「NPO日本寧夏友好交流協会」が誕生した。現在、全国44の都道府県協会が正会員として加入する(公社)日中友好協会だが、群馬、島根の両県には県協会が無い。尖閣問題をめぐって日中関係が冷え込むなか、県協会の無い両県で芽生えた新しい動きは協会にとっても望ましい。協会は2つの団体との連携や協力関係を深めながら、日中交流の回復に向けて取り組んでいく。

 群馬県が県上海事務所開設の方針を固めたのは昨年11月。訪中した大澤正明知事が、「中国での足がかりの場所が必要」と判断したことで始まった。

 大澤知事は今年6月にも訪中し、唐家璇・中日友好協会会長と会見。「日本にはほとんどの都道府県に日中友好協会があるが、群馬県には無い」という話題が上がったことが、県協会設立のきっかけになったという。

 現在、群馬県庁には「国際戦略課」が設けられ東アジアを中心とした諸外国との関係強化に努めている。そうしたなか、隣国中国への比重が高まることは必然で県協会が「民間交流の窓口」となることが期待されている。

 県協会の設立準備は県内の民間団体が進めている。県観光物産国際協会がその中心を担い、設立には、県商工会議所連合会やJA群馬中央会、県内の中国進出企業などが加わる予定。主体はあくまで民間であり、「民間ベースでも中国とのチャンネルを開いていきたい」(関係者)としている。

 県協会は、来年4月に開設予定の県上海事務所に合わせて設立する。

厳しい情勢のなか、協会の「望み」実現

 現在、都道府県レベルの協会が無い地域は群馬、島根、長崎の3つ。尖閣問題で各分野の日中交流が滞るなか、県協会の無い地域でこうした動きが出たことは協会にとって望ましい。

 群馬の一報を受け、協会事務局は直ちに同県国際戦略課へ連絡。今後、互いの連携や協力関係を深め合うことを確認した。県国際戦略課の担当は「(準備を進める)県観光物産国際協会への協力をお願いしたい」と話す。協会は、協力関係を構築するための具体的な提案を模索していく。

 一方、島根県に誕生したNPO日本寧夏友好交流協会は、寧夏回族自治区だけに限らない、島根県の「対中国窓口」として期待される。

 同県と寧夏回族自治区が友好都市を結んだのは1993年10月。しかし、そのきっかけは87年に始まった島根大学と寧夏大学の学術交流にあり、いわば草の根交流が原点にある。以来、研修生の受け入れや学生交流、植林活動などの各分野で「パイプ」をつくってきており、交流の経験は豊富だ。

 協会はすでに「県協会」としての期待を伝えており、同交流協会も理解を示している。

「関西ブロック会議」で知恵を出し合う (公社)日中友好協会
挨拶する村岡理事長 挨拶する村岡理事長

 2012年関西ブロック交流会議が10月20日、奈良市の春日ホテルで開かれた。大阪、京都、兵庫、和歌山、奈良、滋賀の2府4県各協会代表ら20人と、(公社)日中友好協会の村岡久平理事長が出席。同ブロックの事業報告や来年度の事業計画、各府県協会の活動報告などが活発に行われた。

 冒頭、開催地代表の辻井誠行・奈良県日中会長と、司会の林昭嘉・NPO大阪府日中理事長が挨拶。続いて村岡理事長が「厳しい状況の中で、皆で知恵を出しあい努力しよう」と強調。また、来年が日中友好都市締結40周年で、かつ締結の早い都市上位5位までに関西の4都市が含まれることから、「関西から活発な動きが出ることを期待している」と話した。

 会議では、各府県協会の代表が活動状況を報告。また、次回の開催地を大阪に決めた。

 その後懇親会が開かれ、駐大阪中国総領事館から孔多孜(コンドズ)・玉素甫(ユスフ)副総領事と胡元元(こげんげん)領事アタッシェらが出席。歓談に花が咲いた。

学習成果を披露 NPO埼玉県日中が「中国語発表のつどい」開催
団体部門に出場した高校生のチーム 団体部門に出場した高校生のチーム

 NPO埼玉県日中友好協会(田中寛会長)は10月14日、さいたま市内のコミュニティセンターで第33回中国語発表の集いを開いた。初級者を対象にした発表部門、高校生・一般部門、大学生部門、団体部門の4部門が開かれ、36人が出場した。

 集いの特徴は、どの部門にも課題文がなく、発表内容が自由なこと。参加者たちはそれぞれの中国語学習のきっかけや日頃の勉強の中で感じたことなどを自分の言葉で表現し、約90人の観客を前に、学習の成果を披露した。

 中でもひときわ注目を浴びたのは、団体部門に出場した川越市日中友好協会中国語教室の小林理恵子さんら4人のチームだ。イソップ童話の「金の斧・銀の斧」を題材に、中国音楽を取り入れ、ナレーションも入った本格的な児童劇が高い評価を受け、中国大使館友好交流部賞を受賞した。

富谷町日中が写真展 中国での植林活動を紹介

 宮城県富谷町日中友好協会(水戸雄二会長)は9月24日から10月12日まで、今年4月と8月の訪中で実施した植林活動などの様子を伝える写真展を、同町役場の町民交流ホールで開いた。

 今年、富谷町日中は県日中が吉林省で行った植林活動に参加。同省九台市で松を植えたり、カレーライスを振る舞ったりして交流した。

 富谷町日中では町民に幅広く日中友好の大切さを訴え、かつ会員数の拡大を目指すべく写真展を開催。訪中で撮った写真約100枚を展示した。

 参観者が感想を記すノートには「写真を見て中国への印象が変わった。上辺(うわべ)だけで判断するような人たちに、中国の良い所を伝えられるよう頑張ってほしい」といった激励の言葉が書かれていた。

 水戸会長は「尖閣諸島問題で騒がれる中、多くの人々に日中友好に関心を持ってもらえる機会になったのでは」と話した。

松戸市日中が餃子パーティー開催!
パーティー参加者ら パーティー参加者ら

 千葉県松戸市日中友好協会(森澤操六会長)は10月14日、毎年恒例の「餃子パーティー」を同市市民会館で開催した。日本人と中国人およびその子どもたち総勢49人が集まり、日中の料理を作り試食した。

 この餃子パーティーは人気があり、同日中は例年の倍の広さの会場を確保した。

 当日は餃子のほか、日本側が太巻き寿司や豚汁など6品、中国側が土豆糸(トゥドウスー)(ジャガイモの千切り炒め)など6品を調理。料理ができあがると、日本人は餃子を、中国人は太巻き寿司を真っ先に試食した。餃子は例年以上に人気があり、参加者らは持ち帰りができず、残念がった。

 食後、皆で日本語と中国語で「故郷」と「里の秋」を歌唱、親睦を深めた。そして、参加者の崔兆龍さんが中国側を代表して、「中日関係は政治レベルでは厳しい時期だが、民間レベルの交流はますます広げよう」と挨拶。大きな拍手が起こ った。

国交正常化40周年を祝い講演会開く、札幌日中

 北海道札幌日中友好協会(大嶋薫会長)は10月14日、札幌市中央区のホテルで「日中国交正常化40周年記念講演会」を開催した。会員ら約50人が参加し、正常化交渉の経過や両国間の課題などの講演に熱心に耳を傾けた。

 現在、日中関係が厳しい状況にある中で、冷静な対応と交流の継続の重要性を認識しようと、同日中では講演会を予定通り実施。北海道新聞社論説委員の佐々木政文氏を講師に招いた。

 佐々木氏は「日中国交正常化40周年と最近の中国情勢について」をテーマに、国交正常化交渉の経過や裏話、最近の尖閣諸島情勢などについて講演。参加者らには「分かりやすかった」と好評だった。

 終了後の懇親会では、大嶋会長と来賓の張玉萍駐札幌中国総領事館首席領事が挨拶。近隣地区日中会員らを前にテーブルスピーチが行われ、日中友好の話に花が咲いた。

新来日の留学生迎え、国慶節祝う 秋田地区日中・県女性委

 秋田地区日中友好協会(小木田喜美雄会長)と同県日中友好協会女性委員会(石黒かほる会長)は10月6日、中国人留学生を迎え「国慶節を祝う会」を開催した。同日中および県日中会員、来賓のほか、中国人留学生ら50人など総勢約90人が参加した。

 冒頭、日中友好ソング「友好の翼」を全員で合唱。続けて三浦彬・県日中副理事長が「日中関係が現在のような時期は、民間が率先して交流を進めなければいけない」と挨拶した。さらに、同女性委が活動する様子をDVDで紹介した。

 その後、佐藤惣良同地区日中理事長の乾杯で懇親会がスタート。新留学生ら23人が自己紹介をすると、参加者らは拍手で歓迎した。

 カラオケやビンゴなどのゲームも行われ、盛りだくさんの賞品に、参加者は喜んだ。最後に県民歌と「友好の翼」を合唱、来春の花見開催を約束してお開きとなった。

留学生と県内旅行、南アルプスの景色に歓声 山梨県日中女性委
留学生の日本語の上達ぶりもうかがえた 留学生の日本語の上達ぶりもうかがえた

 山梨県日中友好協会女性部(弦間泉部長)は10月6日、中国人留学生を招待して研修旅行を行った。留学生15人と大学関係者1人、会員ら11人が参加し、平山郁夫シルクロード美術館を見学したほか、秋晴れの下、近隣の山々の美しい景色を楽しんだ。

 行きのバスの中での自己紹介では、去年の旅行の時はまだ日本語に自信がなく、小さな声で簡単に済ませていた学生が、今の生活の様子をしっかり話し、会員らから拍手が巻き起こった。

 平山郁夫シルクロード美術館では、平山画伯の作品や、中国・近隣諸国の芸術品を鑑賞。ボランティアの解説を熱心に聞き、時を忘れて見入った。

 昼食を兼ねて訪れた自然公園(スキー場)サンメドウズ清里では、リフトで標高1900メートルの山頂に登り、富士山と南アルプスの山々の眺望に留学生らから歓声が上がった。帰路には近くの「萌樹の村」に、今年4月に就職した卒業生を訪ねるなど、盛りだくさんの交流となった。

福岡市日中が帰国者と温泉交流会開く

 福岡県福岡市日中友好協会(中村元気会長)と福岡県中国残留婦人交流の会(播磨昭吉会長=市日中事務局長)は、9月30日と10月1日の2日間、1泊2日で筑後川温泉を訪れる一時帰国者・永住帰国者懇親会を開いた。一時帰国者2人と、永住帰国者、会員合わせて34人が参加し、親睦を深めた。

 夕方、旅館に到着した一行は温泉に漬かりゆっくり疲れを癒した後、季節の料理を囲んで会食。日中両国語が飛び交い、歌や踊りが披露されるなど、賑やかに盛り上がった。会員らが準備した福引きも大好評で、時間を延長して楽しんだ。

 2日目は旅館の周りを散策した後、帰り道では“道の駅”で買い物を楽しんだり、ひまわり園やコスモス園を見学。晴天の下、秋の味覚を満喫した。